■アニメの街 2011.05.01
最近、東京出張がコワイ、という話をよく聞く。東日本大震災の後、毎日地震があるとか、放射能汚染が怖くて水が飲めないとか、計画停電で電車が止まったらどうしようとか、・・・
そんな心配してたら、「放射能汚染列島」で生きていけないぞ~
というわけで、東京に出張した。客先で打ち合わせした後、東京で研修中のM君と食事をした。場所は、秋葉原のヨドバシカメラ最上階の「ゴハン・GOHAN」。どうせワタミや~、となめていたが、料理はなかなかうまい。二人で飲んで食って7500円、値段も手頃だ。東京は物価が高い、が常識だが、普通の飲み食いなら、金沢のほうが高い。
3週間前、金沢で会食があった。相手は上場企業の部長&役員さんなので、奮発して、犀川のプチ高級料亭にした。犀川(さいがわ)は、金沢中心部を流れる川で、川をはさんで、格式の高い料亭がならぶ。近くに、繁華街「片町」もあり雅(みやび)な一画を形成している。
しかし・・・
「料亭」と名のつくところは、たいてい、高くて、不味い。今回の料亭もそうだった。料理だけで1人18000円!1泊2食付きの旅館じゃないか、それもかなり高級な部類の。
そして、肝心の料理だが・・・見た目は綺麗だし、甘い辛いまでわかるのだが、どこか人工的で、身体に溶け込まない。うまく言えないが、家庭料理と真逆なのだろう。だから、毎日食べる気はしない。
今後は、こんな「格式」だけをウリにする店は、廃れていくだろう。飲み食いは、安くて美味しいが基本なのだから。
話をもどそう。M君との食事を終え、ホテルにチェックインした。秋葉原の末広町駅に近い「すえひろの湯ドーミンイン秋葉原」。部屋にバスはないが、最上階に「露天風呂」があるという。さっそく行ってみると、これがけっこういい感じ。
露天風呂につかり、のんびりしていると、雨がパラパラ。あ、放射能・・・あわてて、中にかけこんだ。なんだ、オレも放射線を気にしているじゃないか?人のことは言えないな。
翌日、外注先のデザイナーに会うため、代官山に向かった。前回良い仕事をしてくれたので、これからも継続してやってね、というお願い。
東急東横線「代官山駅」で下車し、駅前のこじゃれた喫茶店で、ランチしながら、1時間ほど話し込んだ。シンプルな鶏肉サラダとパンなのだが、これがマジでうまい!しかも、1000円。3週間前の18000円のあのクソ不味い料理は、一体何だったんだ?
それに・・・
店で働くお兄さん、お姉さんたちが美形!さらに、お客さんまで美男美女。マジか?さすが、ファッションの街「代官山」。こんな街で暮らしたかったなぁ・・・もう遅いけど。
その後、高田馬場まで行き、西武新宿線で「上井草」へ。たまたま先頭車両に乗ったのだが、運転席から望む路線風景が素晴らしい。都会過ぎず、田舎過ぎず、どこか懐かしい・・・運転手さん、毎日、電車を走らせるのは楽しいでしょ?
20分ほどで「上井草」に到着。駅の構内に、アニメのポスターが貼られている。後で聞いたところ、上井草はアニメの街なのだという。
少し歩いて、目的のアニメ制作会社に着く。先方のディレクターと、次案件のアニメ制作の打ち合わせをする。あとで、社長と専務も同席したが、60過ぎのジジイなのに、どこかお洒落。さすが、アニメ会社。
東京は、1300万人が住むメガポリスだ。山手線の内側は、高層ビルが立ち並び、その合間に、人がひしめいている。見ているだけで、息が詰まりそうだ。
ところが、山手線を一歩外にでると、風景が一変する。高層ビルが消え、人もめっきり減って、都会の喧騒がない。
昔、三鷹に住んでいた頃を思い出した。会社の寮にいたのだが、周囲に緑が多く、会社までの道筋も閑静だった。そこを、毎日、自転車で通勤するのだった。春になると、井の頭公園で花見・・・なつかしいなぁ。東京はいろいろの顔をもつ、不思議な街だ。
by R.B