■東京都知事選・候補者と情勢 2016.07.23
2016年、東京都知事選の候補者が出そろった。
顔ぶれをみると・・・
公費乱用で辞めた舛添・元都知事がマシにみえるのは気のせいだろうか?
都知事選にかぎらず、選挙になるといつも思う。なぜ、タレントやスポーツ選手やら政治のトーシロがノコノコ出てくるのか?
ひょっとして勘違いしている?
政治家はイスにふんぞり返って、あとはよきにはからえ、のお気軽な管理者だと。
じつは、政治家はただの管理者ではない、戦場で戦うプレイヤーなのだ。切れ者の舛添・元都知事でさえ、不用意な一言であそこまで追い込まれたのだから。
百歩ゆずって、政治家が管理者だとして、業務やルールを知らない管理者ってありうる?
野球ルールを知らない野球監督、譜面が読めない指揮者、医学知識ゼロの外科部長(殺される!)・・・絶対にありえませんよね。
ところが、政治家は・・・
政治・経済・軍事がゼンゼンわからなくてもオッケー!
はぁ?
それで、どうやって判断するのだ?
事実、今回の参議院選もタレントやら歌手やらスポーツ選手やら・・・政治家になって何をするつもりなのだろう。
一方の東京都知事選の候補者・・・
まずは、与党が支援する増田寛也。政治の知識はある。ところが、どこにでもいるサラリーマン、公務員の風。東京都知事は日本の顔だけど大丈夫?
というのも、リーダーは顔が重要だ。「顔の造り」ではなく「顔の相」。歳をとると、人生が顔の相にあらわれる。つまり、顔はその人の人格、能力、経験、そして、何を目指しているかを体現しているのだ。
知人で、平成天皇を間近に拝した者がいる。そのとき、近寄りがたいオーラのようなものを感じたという。
頭がいいとか、決断力があるとか、コミニケーション力が高いとかは、スタッフの資質。リーダーはそれにくわえて「何か」が必要だ。増田という人には、それが感じられない。
つぎに、野党が支援する鳥越俊太郎。究極の後出しジャンケンでのしあがった人物だ。いわく、
私はジャーナリストの世界で長年やってきた・・・
その歳ならキャリアがあってあたりまえ。それに、ジャーナリストは政治家に最適といわんばかり。勘違いしていない?
政治家は決定者・実行者、ジャーナリストは批評家・評論家、真逆でしょう。
さらに、小池百合子にガン(健康)を指摘されて「弱者への差別だ」と反論・・・
弱者と認めるんだ。弱者が東京都知事になっていいの?知事ってそんな甘い仕事?
よほど、シャクにさわったのか、追撃の手を緩めない・・・ガンだったら何もできないのか!
ガンでもできることはたくさんある。でも、東京都政のトップが務まると思う?
知事は心技体がそろってあたりまえでしょ。
さらに、鳥越節はつづく。
私は聞く耳を持つ初めての知事になる・・・
言ってることが70度ずれている。なにかおかしいぞ、この人。
年寄りでガンで余命少ないから人生最後の思い出作り・・・がプンプン。それを隠すため、力強くふるまうのが不自然で痛々しい。演説の内容はカラッポだし、言葉の選び方も稚拙。ゼンゼン感動しない。都知事って、これでいいの?
この人は何か勘違いしている。
そもそも、都知事って、リタイアした人のやる仕事?
サラリーマンの再雇用のノリで都知事をやられたらたまらない。税金を払う都民はいい迷惑だ。
おかしな候補者はまだいる。
タレントの石田純一は論外だが、弁護士の宇都宮健児は、不退転の決意を表明していたのに、野党の支持が得られないと、サッサと撤退。肝心なところで、ブレ過ぎ。弁護士なら「言葉の重み」を認識するべきだろう。
今回の立候補者のほとんどがコレ。
当選しそうなら立候補、見込みがないならやめとく、これが「条件付き立候補」なのだ。見方を変えれば、計算づく、コソクというか、女々しいというか、これがリーダー?
そこへいくと、小池百合子は立派だ。究極の天上天下唯我独尊だから。
出世欲満々なのに、計算づくが感じられない。堂々として、不退転の決意がムンムン伝わってくる。有力候補では、唯一の女性だが、他の男性候補より男らしい!?
小池百合子は敵が多い。所属する自民党からも、裏切り者とか、何を考えているかわからないとか、裏表が激しいとか、非難を浴びまくっている。
ところが・・・初めから終わりまで「立候補でGo!」は小池百合子だけ。
自民党の支持が得られようが得られまいがカンケーねー。実際、自民党の支持は得られなかったが出馬している。政治家にかぎらず、リーダーには、このような力強さ、わかりやすさ、そして、「ブレない」が必要だ。
一方、小池百合子以外は・・・
うかりそうなら出馬しよう(計算づく)
人生の思い出作り(自分探し)
そんな「あざとさ」がプンプン臭う。
損得勘定や自分探しで都知事になられてはたまらない。都知事という職責をなめていないか?
あと若い世代に一言。
投票に行こう!(知事選にかぎらず)
建前で言っているのではない。若者の「一生の損得」がかかっているのだ。
政治家と老人は、国の負債を若者世代におしつけようとしている(意識しているかどうかは重要ではない)。
日本は先進国の中で、若者より年寄りに税金を使うまれな国・・・ご存知だろうか?
年金制度、老人医療、その他諸々、税金の使い方を精査してみるといい。とことん、年寄りに有利にできている。一番の被害者は赤ちゃんだ。選挙権どころか、自分の権利を主張することもできないのだから。それをいいことに、年寄りが得をする社会になっている(選挙権があるから)。
若者世代や現役世代から、高額な社会保険料を没収し、一丁上がりのリタイア組や老人に手厚い年金を払っている。そして、若者世代が年金をもらうようになったら、寸志でガマンしてね、もらえないよりはマシですよ・・・やっとれん。
現在、格差の問題、貧困女子の問題が取り沙汰されているが、じつは、一番深刻なのは「世代格差」なのだ。年金が支給される時期、金額をみれば一目瞭然・・・これは「差別」というより「区別」だろう。
世代格差の証拠は枚挙にいとまがない。
子育て支援どころか、待機児童の問題さえ解決していない。これでは、少子化はあたりまえ、人口が減るのもあたりまえ。つまり、日本は若者や子供を育てる若年層に厳しい国なのだ。
そもそも選挙権からしておかしい。
18歳未満に選挙権がないのは、知識と判断力が不足しているから。
それなら、5分前のことも思い出せない年寄り(すべてではない)に選挙権があるのはどういうわけだ。
国の未来をつくるのは一丁上がりの世代ではない。若者世代なのだ。ところが、政治家と老人は若者に国の負債を押し付けようとしている。
口当たりの良い「お年寄りを大切に」は「子供と若者を犠牲にせよ」の同義語なのだ。なぜなら、この世界の資源(カネ・モノ)は限られているから。
ということで・・・
若者よ、投票に行こう!
by R.B