■壊れまくるパソコン 2011.05.22
最近、会社でも自宅でも、パソコンが壊れまくり・・・一体どうなっている?
15年前から、パソコンはデル(Dell)と決めていた。安くて、高性能で、壊れないから。
ただ、一度だけ、ゲートウェイ(Gateway)に浮気したことがある。ゲートウェイは米国のメーカーで、デルと同じ通販オンリーだった。「心臓部のマザーボードはインテル純正」がウリで、信頼性は抜群、しかも、安かった。実際、12年前に買ったゲートウェイは、Windows98とともに今も稼働中。
初めて、ゲートウェイが、我が家に届いたとき、ギョッとした。箱全体が牛の白黒まだら模様!ところが、しばし眺めていると、じわじわ、感動が・・・
そして、箱からモノを取り出すと、2度目の感動。マニュアルが素晴らしいのだ。「オマケ」がこれなら、本体はさぞかし・・・イエス、スペックはいいし、高速だし、抜群の安定感!
そして、3度目の感動は、マウスパッド。これがなんと、牛の白黒まだら模様なのだ!しかも、ご丁寧に電話番号までプリントされている。「0120-54-2000」(もう通じませんよ)というわけで、あれから12年経った今でも、机の上には、あの”モーモー”マウスパッド。
ところで、なぜ、ゲートウェイは牛にこだわったのか?創業者の家が牧場を経営していたから。なんともベタな話だが、「モーモー精神」忘れまじ、というところか?
ここでムチャ振り。この「モーモー」で思い出すのが、「ディアブロ(Diablo)2」だ。10年前に大ヒットしたアクションRPGゲームで、その後、伝説となった。(2011年には「ディアブロ3」がリリース予定)
「ディアブロ2」はコアなゲームだ。この手のゲームにありがちなのだが、世界観は暗く重く、ディープ。ところが、ストーリーの半ば、ヘンなミニゲームがあった。
村の片隅にある古びたゲートをくぐると、広い牧場があり、そこに、とぼけた顔付きの牛がいた。この牛をやっつければ、ポイントをかせげるというわけだ。
試してみると、牛の攻撃は体当たりだけ。チョロイもんだと、牛退治に励んでいると、牛の数がどんどん増えてくる。やがて、牧場は牛で埋めつくされ、圧死!
おいおい、完全武装の歴戦の戦士が、牛の”おしくらまんじゅう”でゲームオーバーか!?ムカついたので、何度も試したが、結果は同じ。それにしても、なんで、あんなムキになったのだろう?
話はもどる。こうして、僕はゲートウェイのファンになったが、2001年、突如、ゲートウェイは日本から撤退する。米国本社の経営が悪化したからである。さらば、ゲートウェイ、まだら模様の”モーモー”パソコン、僕は決して忘れないよ。
その後、僕の心はデル(Dell)に戻った。以後、「いつでもどこでもパソコンはデル」ところが今、そのデルが壊れまくっている。しかも、壊れ方がハンパじゃない。
2009年、会社でデルのワークステーション「Precision」を4台購入したが、うち3台が、1年~2年で故障した。つまり、購入後1年以内の故障率は66%!しかも、マザーボード交換なので最悪だ。そして、残り1台も動作があやしい(不安定)。「Precision」は確か、ワークステーションの名をうった高級機だったのでは?
さらに・・・
同じ2009年、自宅で購入したデル(Dell)が、すべて1年以内に故障した。内訳は、1.DellPrecisionT5500(デスクトップ)×1台→電源交換2.DellPrecisionM6400(ノート)×2台→マザーボード交換
なんと、1年以内の故障率は100%。つまり、ここ2年間の、デルパソコンの1年以内の故障率は、会社では、66%、自宅では、100%シャレにならん。
次に、デルのサポート体制。自宅の「PrecisionT5500」が壊れたときの、電話のやり取りを紹介しよう。
僕:「電源スイッチを入れても、何の反応もないです。ハードディスクも読みにいってないですね。本体フロントの○番と×番のLEDがついてます」デル:「しばらくお待ちください・・・」
おいおい、電源スイッチ入れてもウンともスンともいわんのだから、電源回りにきまっとるやろ!
10分ほどして、デル:「お待たせしました。マザーボートと思われます・・・」
電源やっちゅうに・・・
デル:「あの・・・」僕:「なんですか?」デル:「ところで、DVDは大丈夫でしょうか?」
おいおい、DVDなんて一言も言ってないぞ、一体、どれだけ壊れとるんや?
ただ、翌日には、家に来て修理していった。修理報告書によれば、「電源交換」だから、電源やっちゅうに・・・
ただし、ここでデルを弁護しておく。第1に、壊れまくっているのは、デルだけではない。第2に、デルの修理対応は、迅速で手際がいい。ただ、僕は必ず、「5年間当日対応オンサイト保守サービス(平日のみ対応)」で契約している。このサービスを選べば、訪問修理してくれるので。
今、会社で、数十台のワークステーションが、CGのレンダリング(描画)を行っている。一晩レンダリングして、朝出社したら、フリーズしてました、ではシャレにならない。つまり、「高くても壊れないパソコン」は、確実に需要がある。
ということで、高くてもいいから、壊れないパソコンを作ってくれ!
そして今、唯一、「高性能・高価格」で勝負しているのが、パナソニックのLet’snote(レッツノート)だ。今、日本で製造されているのはレッツノートだけらしい。つまり、唯一無二の「madeinJapan」パソコン。
僕は出張用に、レッツノートのCF-S8を使っている。セキュリティに問題があるので、仕事の資料は入ってないし、メールもとれない。あるのは、撮りためたムービーと、暗号めいたメモだけ。それでも、打ち合わせのメモ、移動中、食事中のムービー鑑賞、ホテルでのインターネット、と、稼働率は高い。
さて、そのレッツノート・CF-S8だが、液晶はすごく綺麗だし、光沢液晶ではないので、目にやさしい。キータッチはまあまあ、ボティ剛性はかなり高い。OSはWindows7で、安定しているが、動作はモッサリしている。Windows7がWindowsXPより速いというのは、絶対ウソ。
さて、パナソニックは、デフレが吹き荒れる世界で、高品質・高価格で勝負している。今より、ずっと貧しかったあの時代、安くて、良いモノを作り、世界に認めてもらおうと頑張った日本。その結果が、世界最強ブランド「made in Japan」だったのだ。
古今東西をとわず、ビジネスで至高の価値は「ブランド」である。今の日本が自信をとりもどすには、これしかない。
by R.B