■モニタを徘徊する虫 2016.05.21
PCモニタの画面上を虫が徘徊している。
全長1ミリほどの小さな虫だ。
「徘徊」というより「ブロック崩しゲーム」にみえる。
直進して、モニタの外枠に当たると、反転して、また直進する。それを延々と繰り返している。
見方を変えれば・・・
目標に向かって突き進んで、壁にぶちあたって跳ね返され、次の目標に突き進んで、また跳ね返され・・・自分の人生を見ているようで哀しい。
ではなくて、起動したアプリの上を虫がウロつくので、うっとおしい。それなら、ブチっ!でもいいのだが、無用な殺生はしない主義なので、我慢することにした。
ところが・・・
翌日、パソコンを起動すると、まだ、虫が徘徊している。
昨日の虫?
われら人間様と違って、名前もマイナンバーもないから(たぶん)、特定するすべはないのだが、状況からして、間違いないだろう。
とはいえ、悠長なことは言っていられない。2日間も仕事の邪魔をされてはたまない。
そんなわけで、おじゃま虫を追っ払おうと、画面に向かって強く息を吹きかけたが・・・
ビクともしない。
どーゆーこと?
虫をそーっと指で触れると、凹凸感がない。虫は液晶パネルの内側にいるのかな。
殺生覚悟で、指をグッと押し込むと、グチャっ!
と思いきや・・・
ピンピン、元気で動き回っている。
どうなっている!?
さては、実在する虫ではなく、バーチャル虫?
でも、「虫の徘徊アプリ」なんか入れた覚えはないので、コンピュータウィルス?
でも、ウィルスにしては挙動がヘンだ。
デュアルモニタで使っているのに、虫が徘徊するのはサブモニタだけ。サブモニタの左端にくると、メインモニタの右端に現れないのだ。そこで反転して、サブモニタ上を徘徊している。
これはおかしい。
ウィルスはソフトウェアなので、この手の物理的制約をうけない。そもそも、なぜ、メインモニタではなく、サブモニタなのだ。悪さをするなら、ふつう、メインモニタでしょう。
それに、ソフトウェア(プログラム)から見れば、メインモニタとサブモニタの区別はない。一枚の画面にみえているはずだ。だから、メインモニタとサブモニタの境界できびすを返す、はありえない。
リアル虫でもなく、バーチャル虫でもないなら、一体、何の虫?
ネットでググっても「モニタ徘徊ウィルス」はみあたらない。ただし、気になる記事があった。モニタにリアルな虫が入り込んで、動き回るというのだ。でも、指で押し潰しても、ピンピンしているし、一体どうなっている?
わからん・・・
エンジニアに聞こうかとも思ったが、やめた。
あのさぁ、虫がモニタを徘徊してるんだけど、なんでかな?
虫に聞いてください!
はみえている。みんな、僕の間接費をかせぐために大忙しなんですからね。
そこで、元エンジニアの面目にかけて、徹底調査を行うことにした。
まずは、モニタ上の虫を虫眼鏡で観察する。
すると、虫のアウトラインがぼやけている。
これはおかしい。
昔のアナログのブラウン管ならいざ知らず、今どきの液晶モニターはデジタル、つまり、ドット単位で描画する。だから、ぼやけたり、にじんだりはありえない。
やっぱり、ホンモノの虫?
そこで、モニタ上の虫を指でググググッと強く押し込むと・・・
グチャっ!
ありゃ、本物の虫だった、合掌・・・
でも、最初に押しつけたとき、ピンピンしてたけど。
虫はモニタの内側深くいたので、圧力が緩和されたのかもしれない。
ということで、あなたの周囲で・・・
タッチパネルに対応していないモニタにタッチしたり、拡大機能があるのに虫眼鏡でのぞいたり・・・
アタマ大丈夫?
な人がいても、バカにしないように。「モニタを徘徊する虫」と孤軍奮闘しているのかもしれませんよ。
by R.B