■インフレに強い商品・金&投信 2015.08.09
インフレになっても、価値が目減りしないのは?
モノ!
インフレとは物価が上ることなので、モノの価値>カネの価値だから、おカネで持つより、モノで持つ方が得!
とはいえ、大根を買いだめするのはお勧めできない。置き場所に困るし、すぐに腐るし、そもそも、誰も「資産」なんて思っていないから。では、何が「モノの資産」になるのか?
最もポピュラーなのは不動産だろう。ただし、持っているだけでは、税金をとられるだけなので、おカネを生む仕掛けが必要だ。たとえば、アパート経営。物価が上がれば、家賃も上がるし、不動産価格も上がる。だから、二重のインフレヘッジ(回避)になるわけだ。
じゃあ、お前が買ったらどうだ、という話になるのだが、僕には買えない。住む家を買うので精一杯なので。(しかも中古)というわけで、身の丈の投資でがまんしている。それが、田中貴金属の「純金積立」。
「純金積立」とは、読んで字のごとく、毎月、純金を積み立てる貯蓄。たとえば、積立金額を1万円に指定すれば、毎月、1万円分の金を買ってくれる。(買うのは田中貴金属)
つまり、マネーの積立てではなく、Goldの積立て。
毎月、一定額の金を購入するので、金の価格が高いときに少量、安いときに多く、購入できる。平均すると、安く買えるという寸法だ。
さらに、購入した金は田中貴金属が預かってくれるので、盗まれたり、火事で消失することもない。そして、いつでも、金地金(金の延べ棒)や金貨や現金に替えて、引き取ることもできる。
ではなぜ、金(Gold)なのか?
1.需要がある。宝飾品と工業品。
2.量が少ない。金は希少な貴金属で、安価な元素変換技術が発明されない限り、希少性が失われることはない。
3.劣化しない(腐食しない)。大根のように腐っては元も子もない。
4.国籍をもたない。通貨は国籍をもつため、その国の政治・経済・外交の影響をうける。これを、ソブリンリスクとよんでいる。
たとえば、ドル。現在、オンリーワンの基軸通貨で、世界中の国際取引で使われているが、国際法で定められているわけではない。アメリカの国力が図抜けているから、結果としてそうなっているだけ。IBMPC互換機やWindowsと同じく、デファクトスタンダード(事実上の標準)にすぎないのだ。
ということで、毎月3万円貯金できるなら、1万円は純金積立に、2万円を銀行に預金する。そして、銀行預金がまとまったら、別のものに投資するのがいいだろう。
別のもの?
たとえば、株。
株は金融資産だが、モノの仲間なのでインフレに有効だ。実際、1930年代のドイツのハイパーインフレのときも、株価も物価と連動して上昇したので、(ある程度)しのぐことができた。
ただし、日本で買う株は円建てなので、円安はヘッジ(回避)できない。(中長期的には円安は必須)
では、円安の対抗策は?
「円資産」を「ドル資産」にシフトする!
ドル資産?
ドル預金でもいいが、大きく増やしたいなら、米国の投信か株だろう。
まずは、投信。
昨年末、銀行の定期預金を解約して、野村證券が販売する投信、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」。を買った。
この商品は、資産の92.5%を米国の成長株で運用するアグレッシブな商品だ。利回りは、ここ数年、年率32%から45%と非常に高い。(2015年3月の銀行利息は年率0.02%)。
さらに、オプションとして、為替ヘッジなしのBコースと、為替ヘッジありのAコースがあるが、ここは迷わずBコース。
「為替ヘッジなしのAコース」は、為替の変動を相殺するので、円安のメリットを享受できないから。
この商品は野村證券が販売しているが、運用しているのはアメリカの企業。つまり、円資産ではなく、ドル資産。しかも、実体は米国の成長株なので、モノ資産。
というわけで、この商品はインフレと円安を両方ヘッジできる。しかも、利回りが高く、透明性も高い。
透明性?
運用するのが、アップルやGoogleのような成長株と決まっているから。つまり、サブプライムローンみたいなインチキ商品が紛れ込む心配がない。
もちろん、実体は株なので、下がることもある。たとえば、リーマンショックの時は、40%下落している。
40%の損?
おいおい、シャレにならぞ!
ノーノー、心配無用。
下がったら売らなければいいのだ。資本主義経済が続く限り、いつかは上がるから。
実際、この商品の現在の価格は、リーマンショック前の2倍。(暴落後ではなく)つまり、リーマンショックのときに、狼狽売りしなければ、資産は2倍になっているわけだ。
さらに、この商品は購入するのもカンタン。10万円とか100万円とか、金額を指定するだけでいい。
では、いくら買ったらいいのか?
僕みたいに、不動産投資がムリな人は、余剰資金の30~50%ぐらいは買ってもいいだろう。(日本円の銀行預金よりはマシ)
ただし、投信は、ダウ平均を買うようなものなので、10倍の値上がりは期待できない。(10年単位なら別だが)
では、インフレと円安を両方ヘッジし、ガバッと儲ける方法は?
米国株の一本釣り。
ただし、信用取引ではなく、現物取引にすること。
「信用取引」は、元本の何倍もの投資ができるので、儲けも大きいが、損失も大きい。
そして、最悪なのは、長期的な投資ができないこと。(損がかさむと、強制終了させられる)
ということで、次回のお題は、究極のインフレ・円安対抗策「米国株」。
by R.B