君たちはどう考えるか(4)~日本の既得権益~
■上級国民の既得権益
日本の劣化が凄まじい。
与党も野党もマスメディアも、グダグタ。
政治も経済も国家安全保障も、グダグダ。
どこからどうみても、日本はグダグダ、金属疲労をおこしている(ただし食べ物と治安は世界一です)
しかも、それを立証するのに、科学はいらない、常識で十分というから、哀しいかぎりだ。
ではなぜ、日本は劣化したのか?
フランス税金旅行はあからさまな公金横領で、少子化対策とマイナンバーカードは天下の愚策だが、根っこは既得権益につながっている。
「既得権益」とは、特定の個人や集団が、歴史の成り行きで獲得した権利と利益である。つまり、正当性のない特権だ。こんな不公正が続けば、国民に格差が生まれ、不平不満が高まり、治安が悪化するだろう。国益に反するのは明らかだ。
では、そこまでわかっていて、なぜ是正されないのか?
決めるのは国会議員だから。国の支配者が、自分の既得権益を手放すはずがないではないか。
つまり、既得権益は正当性はないが、強い動機がある。だから、なくならないのである。
では、具体的にどんな既得権益があるのか?
まず、最大の既得権益をもつ上級国民から。
フランス税金旅行は言うまでもない。
公金横領を平然とやってのけ、バレても、参加者は誰一人失職しない。これにはビックリだ。民間企業なら、懲戒免職は必須で、刑事告訴の可能性もあるのに。事実、知人の上場会社は刑事告訴までいった。
そもそも、「公金横領」は江戸時代なら、市中引き回しの上、縛り首ですよ!
これを既得権益といわず、何という。
さらに、日本の国会議員の数は713人で、米国の535人より多い。ところが、日本の人口は米国の1/3しかない。あからさまなお手盛りだが、是正される気配はない。それはそうだろう。決めるのは国会議員だから。
国会議員が多すぎると、ヒマな議員がでてくる。だから、優雅なフランス税金旅行なんて話になるのだ。つまり、上流国民の既得権益は「相互扶助」なのである。
うーん、上級国民、許すまじ!
いえいえ、既得権益は上級国民「限定」ではありません。
■高齢者の既得権益
じつは、高齢者も強固な既得権益をもっている。
その象徴が年金制度だろう。
若者や現役世代から見れば、年金制度は高齢者の既得権益以外の何ものでもない。
根拠は3つ。
第一に、公務員もサラリーマンも、同じ条件で比較すると、貰える年金額は、90才世代は65才世代より数万円多い(2023年時点)。年金生活で、1ヶ月「数万円」の差は、生活を直撃するレベルです。
第二に、今の現役世代が、年金をもらう時は、今より条件が悪くなる。受給額は減り、受給年齢も繰り下がるから。厚生年金で、受給額は月に10万円前後、受給開始年齢は70才を超える可能性もある。だから、年金2000万円問題という話になるのである。
第三に、年金の受給額は、年齢が高いほど高く、それが逆転することはない。
つまり「高齢者>若者・現役世代」が永遠に続くのである。
これを高齢者の既得権益といわず、何という。
つまりこういうこと。
現役世代(特に若者世代)は、たくさん払って(保険料)、ちょびっと貰う(年金額)。
ふざけてるのか、ですよね。
自分が高齢者の仲間入りしたから、カッコつけているのではない。若者・現役世代が不憫だし、あまりにも不公平、不平等だから。
早い話、日本の年金制度は合法的ボッタクリなのである。
だが、高齢者も安心していられない。
いずれ、自分たちにも火の粉が降りかかるから。
国を支えるのは現役世代である。その原動力を疲弊させ、役目をおえた高齢者世代を優遇すれば、国力は低下する。国がおかしくなれば、高齢者世代も共倒れだ。つまり、政府も国民も、若者・現役世代も高齢者も「呉越同舟」なのである。
こんなあたりまえのことも、日本人は忘れてしまった。
弱肉強食を正当化しているのではない。
人類は、動物と違って知恵がある。それを駆使して、病気や事故で働けない人々に手を差し伸べるのが、文明社会だ。
けれど、そんな文明社会で、上級国民と高齢者だけが、既得権益を享受するのはおかしい。働く現役世代が苦しみ、余生を送る高齢者がほくそ笑む社会なのだから。
要は優先順位なのだ。
社会のリソースは限られているから当然だ。
もちろん、優先順位は「若者>高齢者」。
理由はカンタン、高齢者は十分長く生きたけれど、若者世代はこれからです。
こんな「あたりまえ」が通用しない国は、高転びに転げ落ちていくだろう。理不尽、不条理、不平等、不公正の極みだから。
■既得権益をなくす方法
では、既得権益をなくするには?
若者・現役世代は、投票に行こう!
自分が投票しようがしまいが、選挙結果に関係ないから、ドーデモいいと考えるのは間違っている。みんなそう考えるから、現実もそうなるのだ。
その現実が、上級国民と高齢者だけが既得権益を享受する社会なのである。
わかりやすい話をしよう。
もし、政権与党が「年金の支給額と社会保険料を半分にします」と公約して、解散したとする。
選挙結果は?
高齢者は、年金が半分になるから、怒り心頭で、与党に投票しない。一方、現役世代は保険料が半分になって得するが、そもそも、選挙に興味がなく、投票に行かないから、与党に票は入らない。
つまり、与党は大敗する。
だから、政権与党は、高齢者に有利な政策を進めるのである。そして、そのしわ寄せは若者・現役世代にいく。社会リソースは限られているから、当然だろう。結果、高齢者が得し、若者や現役世代が損する社会が続く。
ひどい話ですよね。
現役世代、若者諸君!
こんな理不尽を見て見ぬふりをするのですか?
損するのは、自分ですよ!
ということで、若者・現役世代は、投票に行こう!
そうすれば、高齢者を優遇し、若者を冷遇する社会を変えることができる。
投票にはもう一つメリットがある。
フランス税金旅行のような国民をなめた議員、何もしない無能議員、国益に反する売国奴議員を失職させることができる。
アタマの悪い議員は、すぐに馬脚をあらわすから、わかりやすい(フランス税金旅行とか)。
一方、頭が良く、人格識見に優れた議員もいるが、政策中心なので目立たない。さらに、有能な人間は馬鹿や悪人が大勢を占める組織では、上にあがれない。だから、見つけにくいのである。
でも、良い方法がある。
ダメな議員を排除して残った議員に投票すればいい。早い話が「消去法」。
つまりこういうこと。
第一に、社会を変えるのは、若者・現役世代の投票である。
第二に、国民を食い物にする議員、無能議員、売国奴議員、高齢者を優遇し若者を冷遇する議員には、投票しない。
これが、若者・現役世代の大きなうねりになれば、社会も大きく変わるだろう。
若者・現役世代に感謝して、応援している高齢者もいることを忘れずに!
by R.B