投資ほぼ必勝法(1)~究極のローリスクハイリターン~
■投資ほぼ必勝法
投資に必勝法はないが「ほぼ必勝法」は存在する。
大損を回避し、大勝ちを極めればいいのだ。つまり、究極のローリスクハイリターン。投資に統計学が通用しない以上、期待値の極大値を狙うしかない。期待値とは確率論の損得勘定で、極大値とは最大かそれに近い数値である。
まずルールを開示し、つぎに根拠を詳説する。
ただし、本題に入る前に一つ条件が。
ほぼ必勝法を活用するなら、まず疑ってかかること。自分の頭で考えて考え抜いて、納得できなかったらあきらめる。どこの馬の骨かもわからない輩の言葉をうのみして失敗したら、一生後悔しますよ。そもそも、これは必勝法ではなくほぼ必勝法、ご利用は計画的に!
前置きはこのくらいにして、本題に入ろう。まずはルールから。
ルール1:投資は余剰資金で(借金はNG)。
ルール2:100倍になる株に集中投資する。
ルール3:買ったら売らない。
ルール4:円資産よりドル資産。
ルール5:リスクヘッジに金(ゴールド)。
いきなり結論で、そのまま信じろと言われても、宗教じゃあるまいし。そもそも、賢い人ほど根拠なき結論は信用しないもの。というわけで、つぎは根拠をしめそう。
■ルール1:投資は余剰資金で
1年分の生活費を確保して、残った余剰資金で投資をする。人生は山あり谷あり、いつ何がおこるかわからない。良い学校を出て、良い企業に入って、良い家庭に恵まれても、ささいなことで人生が暗転するのは世の常人の常。
たとえば、病気で長期入院したり、仕事に向いてない、人間関係ムリ、で会社を辞めたり。逆にリストラされたり。とはいえ、たいていは1年以内に再就職できるから、蓄えは1年分でいいだろう。
失業手当は?
あてにしないほうがいい。
給付期間が90日~330日とバラつくし、給付額もまちまち。退職理由や年齢によって差があるのだ。衣食住は生死にかかわるから、最優先で確保しておこう。とくに、都会で一人暮らしの人は。
では、1年以上失業が続いたら?
その場合、人生に重大な問題が発生している可能性が高い。抜本的な解決策が必要で、投資しようがしまいが大勢に影響はない。だから、保険は1年分と割り切るのが合理的。何ごとも心配しだすとキリがないから。
投資は余剰資金でやるなら、借金は論外だ。なぜなら、時間を味方にできないから。返済に追われ、お金が必要になると、損しても売る羽目になる。一方、余剰資金でやっている限り、損切りする必要はない。そして、売らないかぎり、損は確定しないのだ。時間はこの世では最高の贅沢品。「時間を味方にする」は「天上の力」を得ることなのだ。
借金が危険なら、信用取引はもっと危険である。自己破産のリスクがあるから。信用取引とは、玄人投資家御用達の手法で、身の丈を超えた売買をすること。自己資金の3倍の取引ができるので、儲けが3倍になる。でも損も3倍。もし損がかさんで、自己資金を超えたら、そのまま負債になる。
さらに、自己資金なら、損の上限は自己資金を超えないが、信用取引ならほぼ無制限だ。自己破産と隣り合わせと考えた方がいいだろう。
つまり、信用取引とは手のこんだ際限のない借金のことなのだ。
というわけで、「余剰資金でやる」はほぼ必勝法の大原則「大損を回避する」に直結している。
■ルール2:100倍株に集中投資
ほぼ必勝法のもう一つの原則は「大勝ち」を極めること。
株式投資で考えてみよう。
まず、金融会社やファイナンシャルプランナーが推奨する投資の三大原則「長期・積立・分散」はうのみにしないこと。
冷静に考えてみよう。
今後上がるなら、長い期間かけて、ちびちび積み立てるより、早めにまとめ買いした方がいい。損得を考えば、小学生でもわかる論理だ。一方、分散は大勝ちした一部の利益を、その他大勢が食いつぶすこと。リスクヘッジ(危険回避)を期待して、儲けを相殺しているわけだ。
もちろん、リスクヘッジが無意味と言っているわけではない。致命的リスクは回避すべきだ。ところが、多くの投資家は勘違いしている。重傷リスクと軽傷リスクをいっしょくたにして、回避しようとしている。だから「長期・積立・分散」なのである。安全・安心のオリンピック・・・ではなく安全・安心の投資。どこかで聞いたウソっぽいコピーだが、投資は本来バクチ。ルーレットで赤と黒を賭けてどうするのだ。本末転倒とはこのことだろう。
プロ推奨のリスクヘッジはまだある。たとえば、優良企業の株を買うこと。これも大間違い。理由は3つある。まず、株価が高いので買値が高くつく。さらに、すでに成功しているのでなかなか上がらない。投資の儲けは「売買差益=売値ー買値」をお忘れなく。テンバガー(株価が10倍になる株)なんて夢のまた夢。さらに、市場全体が急落・暴落すれば、優良株ほど下げがきつい。株価が高いから当然だろう。
つまりこういうこと。
優良株は、買値が高いうえ、なかなか上がらず、市場が暴落すると一緒に下がる。なんかいいことあります?
さらに、配当や株主優待を重視する向きもあるが、これは邪道。株式投資の本道は胴体(株価)であって、配当や株主優待のような尻尾ではない。そもそも、配当や株主優待など、1日の株価の変動で吹き飛ぶだろう。
ということで、株式投資の王道は「大勝ち」にある。最低でも10倍株(テンバガー)、目標は100倍株だろう。
じつは、大勝ちはリスクヘッジにもなる。株価が上がって、10倍、100倍になれば、株式市場が大暴落しても元本割れしない。孫子の兵法「攻撃は最大の防御なり」は投資にも有効なのだ。
■ルール3:買ったら売らない
では、大勝ちする方法は?
まず、船影がまばらで、大魚がいそうな漁場を見つける。ライバルがひしめく血で血を洗うレッドオーシャン(赤い海)は避けよう。労多く益少ないから。漁場は血が流れないブルーオーシャン(青い海)に限る。ただ、どんな良い漁場でも、大魚はどこにいるかわからない。そこで、大きな網をかける。
謎かけみたいでようわからん、もっと具体的に!
驚異的な成長が見込める分野にしぼり(良い漁場)、銘柄を3~5つ買えばいい(大きな網)。
これで成功した例がある。コンピュータ業界だ。
コンピュータは、この半世紀で驚異的な進歩をとげた。1960年代の大型コンピュータから始まり、1970年代のマイコン、1980年代のパソコン、2000年代のインターネット、2010年代のクラウド。さらに、2015年には人工知能(AI)が実用化され、2020年にはDX(デジタルトランスフォーメーション・完全デジタル化)が始まった。
つまり、コンピュータ産業は良い漁場だったのである。もちろん、そこにはたくさんの大魚がいた。その大魚ぶりをみてみよう。
マイクロソフトはこの20年で株価が10倍。アップルは20年で260倍。エヌビディアは20年で266倍。グーグルは17年で500倍。Amazonは20年で600倍・・・テンバガー(10倍)どころではない。
じつは、この事実は「ルール5:買ったら売らない」の根拠になっている。20年前、Amazonの株を買った投資家は、10倍になったとき小躍りして売っただろう。つぎに、100倍になったとき、狂喜乱舞して売っただろう。ところが、20年後には600倍!ボーナス50万円で買っていたら、今は3億円。ジャンボ宝くじより割がいいのは明らかだ。
というわけで、株は買ったら売らない。
でも、株は売らない限り儲けが確定しない。売ってナンボでしょ。
最高値で売り抜けるつもりなら、あきらめた方がいい。じつは、株式投資には隠された真実がある。資本主義が続く限り、株式市場も続く。つまり、最高値は永遠にわからないのだ。原理的にわからないものを追い求めてもしかたがない。
あえて言うなら、売りどきは大金が必要なとき?
身もフタもないが、そうとしか言いようがない。
by R.B