WindowsとMacどっちがいい?
■MacVs.IBMPC
Appleのスティーブ・ジョブズの追悼番組で、脳科学者の茂木健一郎がマイクロソフトのWindowsをこき下ろし、それを聞いたマイクロソフト元副社長の西和彦がブチ切れた。結果、西和彦と茂木健一郎の大喧嘩に・・・
ところで、ケンカの原因は?
MacとWindowsどっちがいいか?
そんなのドーデモいいじゃん、なのだが、茂木健一郎のようなAppleフリークにしてみれば、ここは譲れない。一方、この手のAppleシンパを苦々しく思う一派もいて、口をそろえて、「Windowsも悪くはない」と反論している。「良い」と言い切れないのがミソだが、そんなこんなで、両者の溝は深い。
ところで、ホントはどっちがいいの?
じつは、今、それを試しているところなのだ。
MacBookAirに仮想化ソフト(Palarrels)を入れて、MacOSX(Mavericks)とWindows8.1の両方を動かしている。ハードが同じなので、フェアな比較ができるというわけだ。
まずは、MacBookAirの純粋なパワーを体感しよう。
パソコンでいつもイライラするのは起動時間。これがイヤで、iPadに移った人も多い。
MacBookAirのストレージはHDDではなく、SSD。しかも、インターフェイスはありがちな「ATA」ではなく、高速の「PCIExpress」。これは、期待できる!
実測すると、
・電源ボタンONからパスワード入力画面まで→13秒
・パスワードを入力後、MacOSが起動するまで→5秒
・MacOS起動後、Windows8.1が起動するまで→13秒
つまり・・・
2つのOS(MacOSとWindows)が起動するのにたったの「31秒」!
一方、今使っているIBMPCはWindowsが起動するのに「3分」もかかる。
6倍も高速?こりゃあ凄い!
でも、冷静に考えると・・・
MacBookAirが凄いのではなくて、「3分」かかるほうがおかしいのだ。カープヌードルならまだしも、「道具で3分待ってね」は容認できない。
だって、そうではないか。
水道の蛇口をひねって、3分間待つのだぞ・・・
きっと、水道局は袋だたきにあうだろう。
じゃあ、どうして、パソコンだけが許されるのか?
「IBMPC互換機&Windows」の独占だから。つまり、他に選択肢がない。
もし、独占でなかったら、パソコンの世界はこうなっていたはずだ・・・
1.パソコンが起動するには準備作業が必要で、数分はかかる。
2.でも、そんな長い間、ユーザーを待たせるわけにはいかない。
3.では、OSだけフラッシュメモリに入れて、スピードアップしよう。
一方、IBMPC互換機とWindowsが独占する現実世界では・・・
フラッシュメモリ?高くつくし、メンドーだし、どこもやらないからやめとこう、以上!
ところが・・・
Appleは違う。
パーフォーマンスとユーザーインターフェイスを極限まで追究している。シェアが10%に満たないので、品質で差別化するしかないのだが、スティーブ・ジョブズのDNAも影響しているのだろう。
■Appleの哲学
2013年末に発表されたハイエンドマシン「MacPro」にもそれが見て取れる。
CPUはインテル最強の「Xeon」、メモリは12GB、ストレージは高速のSSD。そして、グラフィック周りは格段に強化されている。チップはAMD最強のFireProで、グラフィックボードは2枚差し。しかも、1枚は汎用的演算に使える(グラフィックではなく)。今後、主流になるGPGPU(グラフィックチップを汎用演算に使う)にも対応しているわけだ。
このハイスペックで、価格はなんと「31万8800円」!恐るべきコストパーフォーマンスだ。
しかも、驚くなかれ、電源ユニットはたったの「450W」!
同じスペックをIBMPC互換機で組んだら、最低で900W、安全を踏めば1500W・・・
1KW!?
電力大喰らいの電子レンジではないか。筐体のすき間から、暖を求めて、ゴキブリが侵入したら・・・「チ~ン」・・・電子ゴキブリホイホイ(ジョーダンです)。
では、なぜ、MacProは消費電力が半分ですんだのか?
1.CPUは1個(旧MacProは2個)。
Xeonは4~6コア構成で、実質、マルチCPUなので、1CPUでもパーフォーマンスは落ちない。
2.HDDではなくSSDを採用。
HDDは、ディスクの回転やヘッドの往復運動など、力学運動をともなうので電力を食う。ところが、SSDは半導体なのでそれがない。そのため、消費電力はHDDの半分ですむわけだ。
3.拡張機能は外付け。
拡張ユニットを筐体内部のPCIExpressに接続すると、拡張ユニットの電力も供給しなければならない。当然、その分、電力を食う。そこで、拡張ユニットを外付けにし、高速I/O(Thunderbolt2、USB3.0)でつないだのである。
4.新冷却システム「ユニファイドサーマルコア」。
普通、ハイスペックなパソコンでは、CPU(メインプロセッサ)とGPU(グラフィックプロセッサ)は個別のヒートシンクとファンで冷却される。一方、MacProは、筐体中央に巨大なヒートシンクが設置され、CPUボードとGPUボード(×2枚)が直づけされている。
つまり、すべての熱を1枚の巨大ヒートシンクに集め、大型ファンで集中冷却するのである。省スペース、省エネで、部品が少なくてすむし、空気の対流がシンプルなので効率がいい。まさに、コロンブスの卵。
というわけで・・・
MacProは、既存の部品を使って、革新的な技術を実現している。コストを抑えながら最高のパーフォーマンスを引きだす、それを極限まで追究しよう・・・そんな真っ当な物づくり哲学が、Appleには感じられる。一方、IBMPC互換機は、仕様が決まっているので、基板のサイズさえ変えられない。だから、行き着くところは価格競争。Macは魅力的、IBMPC互換機は退屈は必然なのである。
さらに、Appleはユーザーインターフェイスにもこだわりがある。
たとえば、フォント。誰がどう見ても、WindowsよりMacのほうが見やすくて綺麗。たかがフォント、されどフォント、仕事の大半は文字を見て過ごすので、この差は大きい。
人間は誰でも歳をとる。そして、老眼になる。そのとき、Macのフォントのありがたみがわかるだろう。
さらに、ファイル管理もMacに一日の長がある。地味な部分だが、生産性に大きな差がでる。アプリとは関係なく、ファイルを中心に管理する必要があるからだ。
■WindowsとMacのアプリ対決
つぎに、WindowsとMacのアプリを比較してみよう。
【インターネットブラウザー:Safari対エクスプローラー】
Macの標準インターネットブラウザーはSafari。フォンは太く滑らかで、画面に合わせ最適化してくれる。なので、Windowsのエクスプローラーよりずっと見やすい。ただし、これはSafariというより、Macのおかげ。じつは、Windows版のSafariもあるのだが、こちらは他のWindowsブラウザと変わり映えがしない。
【メーラー:メール対Thunderbird】
Macの標準メールソフトは悪くないが、機能的には「Thunderbird」の方が上。一方、見た目はMacが上なので悩ましい。とはいえ、まともな業務メールだけで日に100~200通は来るので、機能優先でWindowsのThunderbirdを使っている(Mac版のThunderbirdもある)。
【地図ソフト:マップ対Googleマップ】
Macには標準で「マップ」が附属しているが、Googleマップの方が情報量が上。そこで今は、MacのSafariでGoogleマップを使っている。
【カレンダー:カレンダー対Googleカレンダー】
カレンダーといえば、日本の祝祭日が気になるところだが、Mac標準のカレンダーもGoogleカレンダーも簡単に追加できる。ただ、ずっとGoogleカレンダーを使ってきたので変えるのもメンドー。というわけで、MacOSXでGoogleカレンダーを使っている。
ところで、なぜWindowsで使わない?
ピンチでズームが使えないから(これは便利です)。
さて、つぎは仕事のキモとなる「Office」。
まずは、表計算ソフトから。
Windowsは言わずと知れた「Excel」、Macは「Numbers」。
【表計算ソフト:Excel対Numbers】
これはもう、断然、「Excel>>>Numbers」。
機能が違いすぎて、比較にならない。Excelは、表計算だけでなく、データベース機能も充実している。一方、データベースソフト「Access」には表計算機能があるが、Excelに比べ使いづらい。
なので、表計算が中心で、データベースがからむなら、Excelがベスト。そして、仕事のほとんどがこれ。実際、ビジネス現場では、経理、工程管理、見積もり、顧客データ管理、プログラム開発、データのシミュレーションなど、あらゆる分野で使われている。
というわけで、すでにExcelを使っている人は、あえて「Numbers」を使う必要はないだろう。Windows側でExcelを使うのが一番(Mac用のExcelもあるが、Windows版にくらべ機能が劣るので)。
ただし、表計算ソフトは初めてで、家計簿みたいなお気軽用途なら、わざわざExcelを買う必要はない。標準でついてくるNumbersで十分。それに、Excelより機能が少ないぶん、わかりやすい。
つぎに、ワープロ。
Windowsの「Word」とMacの「Pages」の対決だが、表計算ソフトとは事情が異なる。というのは、表計算ソフトは機能が重要だが、ワープロは使う機能は限られている。そのぶん、使いやすさが重要だ。
【ワープロ:Word対Pages】
WordもExcelと同じく、機能てんこ盛り。およそ思いつく機能が網羅されている。ところが、そのぶん、分かりづらく使いづらい。これが、マイクロソフトお決まりの最悪ユーザーインターフェイスと相まって、複雑怪奇なシロモノとなっている。一方、Pagesは機能が少ないぶん、使いやすい。ところが、決定的とも言うべき欠点がある・・・アウトライン機能がないこと。
アウトライン機能とは、文書を構造化する機能で、文章を段落で管理できる。しかも、段落を階層化できるので、文書が俯瞰(ふかん)できる。文書のボリュームにかかわらず、この機能は欠かせない。章と節のない企画書をイメージして欲しい。読む気もしないだろう。
旧バージョンのPagesには、アウトライン機能があったらしいが、今回は削除されている。どんな事情があったにせよ、ユーザーにとっては迷惑な話だ。これまで、書きためた文書がチャラになるから。ここが、Appleの怖いところ。古きを捨て、新しきに挑むベンチャースピリッツは讃えられてしかるべきだが、ユーザーにとっては災難でしかない。
一方、マイクロソフトは、バージョンアップしても、レガシーな資産を拾い上げてくれる。たとえば、古いファイルもフツーに読める。この互換重視が、ビジネス現場で受け容れられる理由だろう。
さて、Wordは機能が多すぎて、メモや業務日誌みたいなお気軽用途にはむかない。とはいえ、Pagesはアウトライン機能がないので仕事で使う気がしない。
では、アウトライン機能付きの使いやすいワープロはないの?
■使えるMac用ワープロ
さっそく、「アウトラインMac」でググってみた。すると、フリーソフトがいくつか見つかった。その中で、良さげな「BEITEL(バイト)」をインストールしてみた。
結果は・・・
アウトライン機能は十分だし、余計な機能もない。シンプルで、分かりすいソフトだ。しかも、アウトライン機能の中には、Wordにない機能もある。その一つが、段落の色分け機能だ。
現在、BEITELを業務日誌に使っているが、必然的に、日付の新しいものが上にくる。そのため、日付をキーに調べるのはカンタンだが、内容をキーに調べるのは大変だ。
そこで、文章を段落にわけ、段落をカテゴリー別に色分けするのである。
たとえば、業務日誌の内容を次の4つのカテゴリーに分類したとする。
・技術(青色)
・営業(緑色)
・人事(黄色)
・接待(ピンク)
ここで、カテゴリーの名称、色は自由に設定できる。ただし、数は9個まで。
つぎに使い方。
段落の上にカーソルを移動し、上記カテゴリーリストからカテゴリーを選択する。その瞬間、背景色がカテゴリーの色に変わる。これで、日付順に並んだ業務日誌が、カテゴリー別(内容別)に色分けされるわけだ。
そして・・・
ある日、取引先から、○○の件でお伺いします、と連絡が入ったとする。
お泊まりですか?
イエスなら、先ず、魚の美味い店、次は綺麗どころがそろったクラブ。さて、最近行った店で、どこが良かったかな?
業務日誌の「ピンク」を捜せば一網打尽。
というわけで、BEITELは仕事に欠かせない。
■C言語からJavaの時代へ
ちなみに、BEITELはMac版だけでなく、Windows版もある。そこで、Windows版もインストールしてみた(MacBookAirのWindows側に)。すると、ちゃんと動くではないか(あたりまえ?)。しかも、MacOSXとWindowsでファイルを共有できるので、MacとWindowsどちらからでも編集できる。だからどうした、なのだが、なんとなく得した気分。
BEITELはフリーソフトなのに、Mac版とWindows版を作るとは見上げた根性だ、と感心したのだが、そうでもなかった。Javaで書かれているので、プラットフォームに依存しないのだ。つまり、一度書けばOK!
昔、この手のアプリは、遅いと使いものにならないので、C言語で書くしかなかった。ところが、昨今は、CPUが速くなったので、Javaでも十分なのだろう。実際、BEITELは、ファイルの読み書きと、横方向のカーソル移動以外はモッサリ感はない(少し気になるが)。
さらに・・・
今ブレイク中のコンストラクションゲーム「マインクラフト(Minecraft)」もJavaで書かれている。テキストベースのアプリだけでなく、3DゲームもJava?
世も末だ・・・
C言語はそれなりだが、上位版のC++はいい言語なのにね。規模の大きなプログラムでも頭が混乱しないし、再利用しやすいし、実行速度も速い。OS同様、いいものが生き残るとは限らないということか。一体、何が言いたいのだ?
そういえば、最近、不吉なことがあった・・・
派遣会社に、C言語のプログラマの求人を出したところ、応募者は40歳~65歳。C言語プログラマの需要が旺盛で、若手が集まらないのかと思ったが、そうではなかった。C言語が書ける若手のプログラマがいないのだという。
なぜか?
仕事量が、「Java>>C言語」なので。
若手がJavaに走るのはあたりまえ。
ということで、コンピュータ言語の主流は、C言語からJavaへシフトしている。いや、もう終わったかな。昭和は遠くになりにけり・・・
■3D能力を測定
せっかくなので、3Dゲームもチェックした。
使用したソフトはWindows版「信長の野望・創造」のベンチデモ。このデモは3Dアニメーション、エフェクト付き3Dアニメーションなど個別にテストできる。しかも、描画速度がリアルタイムに表示されるのでパーフォーマンスを測るにはうってつけ。
描画速度は、一般に、1秒間に表示できるフレーム数で表される。単位は「fps」で、値が大きいほど動きは滑らか。ちなみに、映画は24fps、テレビは30fps、TVゲームは30fpsである。だいたいこのあたりが限界で、これ以下だと、画面がカクカクする。
オープニングは、ムービーなのでリアルタイム3Dとは関係ないが、十分滑らか。日本地図は3Dのようだが、拡大縮小してもストレスなし。そして、いよいよ合戦シーン。ここからは、リアルタイム描画だ。
将兵数百人が一画面に同時表示されるシーンでは、50~60fpsをキープしている。見た目も滑らかだ。つぎに、鉄砲が発射され、被弾、爆発のエフェクトが入ると、30~40fpsに低下するが、まだ大丈夫。さらに、画面を拡大して、白熱の白兵戦、叩いたり、切ったりのエフェクト付きでも30fpsをキープしている。
おみごと!
このベンチデモはWindows版なので、本来はIBMPC互換機専用。それを、仮想化ソフト(Palarrels)を使って、ムリクリ、Macで動かしている。そんなハンディがあるのに、「30fps」をキープするとは立派だ!
そもそも、DirectX(Windowsの3D描画ソフト)が動作すること自体がすごいのだ。というのも、たいていの仮想化ソフトはDirectXが動作しない、または、動作しても速度がガタ落ちになるから。
■Windowsゲームは動作するか?
リアルタイム3D(DirectX)が実用レベルなので、製品版のWindowsゲームも試すことにした。
使用したのは、「動作が重い」を自慢にしている風変わりな戦略ゲーム「ハーツオブアイアンⅢ(HeartsofIron)」。第二次世界大戦のステラテジーゲーム(戦略級ゲーム)で、超がつくほどマニアックだ。ただし、本格的、かつ、リアルなシミュレーションというわけではない。
たとえば・・・
ドイツでプレイすると、1939年、いきなり、ポーランドに宣戦布告される。これには興ざめした。99.99%ありえないから。なぜか?を熱く語り出すと長くなるので、またの機会にしよう。
とはいえ、「ハーツオブアイアンⅢ」は、本格的シミュレーションを謳うゲームにありがちなデータ量で勝負するタイプ。アルゴリズムではなく、データで煙にまこうというわけだ。しかも、プレイヤーをサポートするAI機能もついているので、とにかく重い。今、使っているWindowsXPマシンでは、起動だけで3分20秒かかるし、起動後もモッサリ・・・なので途中でやめてしまった。
とはいえ、動作が重いぶん、テストにはうってつけ。まず、インストールは問題なし。ところが、その後、実行すると、
「ゲームディスクをDVDドライブに挿入してください」
というメッセージがでる。すでに挿入してますけど・・・でなきゃ、インストールできないでしょう。
エクスプローラーで確認すると、DVDドライブは1つしかないのに、DVDのアイコンが2つ表示されている。
1.ドライブD:ドライブ本体
2.ドライブW:ハーツオブアイアンⅢのゲームディスク
本来は、
「ドライブD:=ハーツオブアイアンⅢのゲームディスク」
なのにね。
これじゃあ、認識しなくてあたりまえ・・・
ハーツオブアイアンⅢが起動すると、ドライブ本体「ドライブD:」を読みにいくが、そこにあるはずのハーツオブアイアンⅢのゲームディスクがない。なぜなら、ハーツオブアイアンⅢのゲームディスクは「ドライブW:」に割り当てられているから。
では、なぜ、こんな怪奇現象が起こるのだろう?
Windows側のドライブがPalarrelsによって仮想化されているから。
そこで、ドライブの設定を調べてみた。Palarrelsのアイコンを2本指でタップし、プルダウンメニューから「構成」を選択し、構成ウィンドウを開く。「接続済み」にチェックが入っていないので、チェックを入れてWindowsを再起動する。
エクスプローラで確認すると、
「ドライブD:=ハーツオブアイアンⅢのゲームディスク」
これで、OK。メデタシ、メデタシ・・・
さっそく、ゲームを実行すると、40秒で起動!今使っているXPマシンは3分20秒なので、5倍も速い。HDDとSSDの速度差がそのまま出た形だ。
その後、プレイしてみると、XPマシンよりキビキビしている。ここは、CPUとGPUの能力差だろう。そもそも、XPマシンのCPUは「IntelCore2」。8年前のCPUなので、差がついて当然だ。
■MacがIBMPCを超える日
今回、MacBookAirでWindowsが動くことがわかった。しかも、速度はネイティブ(IBMPC互換機)なみ。さらに、Windowsゲームも動くので、大半のWindowsアプリは動くだろう。
つまり・・・
MacBookAirは、立派なWindowsマシンなのだ。
費用面でも、IBMPC互換機とくらべ、余分な出費は、
「Palarrels+Windows8.1=2万円弱」
とリーズナブル。
これで、MacとWindowsが両方使えるわけだ。しかも、トラックパッドを「ひとこすり」で、MacとWindowsが瞬時に切り替わる。まるで、アラジンの魔法のランプで、究極のコストパーフォーマンスと言っていいだろう。
自動車で、燃費とコストパーフォーマンスなら、プリウスかカムリ、同様に、パソコンで、品質とコストパーフォーマンスなら、Macの一択。ところが、世の中はそうなってはいない。これは本当に不思議だ。現代の七不思議に見えるのだが、行き着くところ、人間は多種多様ということだろう。
というわけで、今は、
・Windows→Word、Excel、Dreamweaver、Thunderbird
・Mac→Safari、スケジュール、BEITEL
と使い分けている。
そして・・・
金にせこいマイクロソフトにムカつきながら、互換を無視するAppleにおびえながら、不安なパソコンライフを送っている。
ただし、ひとつ確信していることがある。
10年~20年後に、Windowsが消えてなくなること。
Windowsが今あるのは、Officeをはじめ、過去のアプリのおかげ。ところが、いずれ、アプリはOSに依存しないブラザーアプリ&クラウドに移行するだろう。そのとき、Windowsのアドバンテージは消滅する。
そして、ここが重要なのだが・・・
Windowsは、ライバルのUnixにくらべ、拡張性に欠き、脆弱で、安定性に欠く。心臓のカーネルと、手足の入出力機能をいっしょくたにしたから。つまり、基本的構造によっているわけで、OSの資質の問題。
そして、もっと重要なのは・・・誰が作ったか?
Windowsはオタク会社、Unixはノーベル賞受賞者を13人も排出した電子工学のメッカ「ベル研究所」。だから、どんなにいじくりまわしても、WindowsはUnixにはかなわない・・・と古株のプログラマは思っている。
そして、MacのOSはUnixがベースなのである。
そういえば、最近、知り合いのWindowsプログラマたちが、これ見よがしに、MacBookAirを持ち歩いている。理由を聞くと、将来に備え、Unixに慣れておきたいのだという。Macで直接Unixが触れるわけではないのにね。
というわけで・・・
近い将来、Macが逆転する日が来るかもしれない。
《完》
by R.B