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週刊スモールトーク (第597話) ASIは2028年誕生?~サム・アルトマンの予言~

カテゴリ : 社会科学経済

2026.03.02

ASIは2028年誕生?~サム・アルトマンの予言~

■AIによる政治

AIの、AIによる、AIのための政治は、必ず実現する。

とはいえ、最強の支配力をもつ「政治」を、AIに丸投げするのはリスクが大きい。そこで、実装は段階的に進むだろう。そんなわけで、ある日、気がついたら・・・AIが食物連鎖の頂点に。

ボクたち人間は2番目?

そこは、気にしなくていい、この序列では、2番以下はすべて同じだから。

その証左となるのが、今の世界だ。

食物連鎖の頂点に立つ人間は別格として、2番手のチンパンジーと末端のアメーバーに優位差はない。2番目以下は、すべて頂点捕食者の支配化にあり、資源の利用は限られているから。あげく、生殺与奪まで握られている。

とはいえ、人間が地球の頂点に立てたのは、巨大隕石が地球に衝突したおかげ。この地球規模のカタストロフィーで、地上の王者、恐竜が絶滅したのだ。一方、漁夫の利を得たのが哺乳類。狭っ苦しい地中から這い出し、恐竜がいない地上で日の目を見たのだ。それが進化し生まれたのが、われわれ人類だ。なので、隕石に感謝、感謝。ただし、次に巨大隕石が落下したら、立場は逆になるのだが。

そんなわけで、AIが人間に取って代わっても、文句は言えない。これが地球のルール「自然淘汰と適者生存」と受け入れよう。

では、頂点の交代はいつか起こるのか?

AI次第なので、ロードマップを確認しよう。

【第1段階:生成AI】人間が言葉で指示すれば、テキスト、画像、動画を生成してくれる。

【第2段階:AIエージェント】人間がおおまかな指示するだけで、複雑なタスクを一気通貫でやってくれる。

【第3段階:フィジカルAI】デジタル空間ではなく、ロボット、自動運転車のように物理世界で働くAI。

【第4段階:世界モデル】世界の物理法則や因果関係を学習し、理解するAI。フィジカルAIに欠かせない。

【第5段階:AGI(人工汎用知能)】あらゆる知的領域で、人間のトップクラスの専門家と「同等」のAI。

【第6段階:ASI(人工超知能)】あらゆる知的領域で、人間のトップクラスの専門家を「凌駕する」AI。

この6段階をへて、食物連鎖の頂点は交代するだろう。

では、ASIが誕生するのはいつ?

2028年末、あと2年かもしれない・・・

根拠をしめそう。

■サム・アルトマンの予言

2026年2月16日、インドで「India AI Impact Summit 2026」が開催された。

その栄えある基調講演をになったのがOpenAIのサム・アルトマンCEOだ。

壇上で、彼はこう明言した。

2028年末までに、ASI(超知能)が実現する。世界中の知的財産の大部分が、人間の脳内ではなく「データセンター内」に入る。

研究開発では、世界トップクラスの科学者を超える研究成果が生まれる。企業経営の複雑な意思決定プロセスも、人間のエグゼクティブの判断を超える。

世界の経済システムは、根底から変わる。製造やサプライチェーンの管理は、AIとロボット工学の融合によって、高度に自動化される。

経済活動の多くのタスクを、AIが担うようになる。そのため、既存の雇用構造は破壊される。

2年後に、雇用構造が破壊される!?

みんな、頭を突き合わせて、履歴書を書くハメに?

ノー、書いても送る先がない。人間を雇用する会社は存在しないから。

もし、この予測が、10年後というなら誰も信じないだろう。そんな先のこと、誰も覚えていないから、テキトーに言っているに違いないと。

だが、2年後なら、いい加減なことは言えない。すぐに結果がでるから。まして、サム・アルトマンのようなVIPが間違えれば、非難轟々だろうから、熟慮しての発言だろう。よって、的中する確率は高い。

とはいえ、「雇用の破壊」が現実になれば、大量失業ではすまない。資本主義そのものが、崩壊する可能性もある。

これまで、資本主義は「資本(お金)」と「労働者(人間)」の両輪で回ってきた。

資本家が、労働者に資本を投下し(雇用)、モノやサービスを生産し、新たな資本を生み出す。つまり「資本→労働者→資本」の循環が成立していたわけだ。

ところが、労働者が不要になれば、資本が資本を生む、新しい資本主義が生まれる。

その兆候は、すでにあった。

1985年当時、米国の時価総額1位は、IBMだった。利益率もトップクラスで、従業員数は40万人と、米国で最大級の雇用主だった。

では、2026年は?

時価総額1位は、エヌビディア。その額は当時のIBMの約20倍で、利益率も5倍。ところが、従業員数は、10分の1にすぎない。

時価総額(企業の価値)も、利益も爆増しているのに、人間の重みは1/10に・・・どういうこと?

資本(マネー)が、人間ではなく、マシンに向かっているのだ。具体的には、AIデータセンター、IT、ロボット、機械類。そこに人間様が入り込む余地はない。

結果、人間は貧しくなり、マシン(設備)だけが立派になっていく。

さらに、資本が、実業ではなく、資本に大量に流入している。

その象徴が株式市場だ。

最近、米国で、AIの影響を受ける専門職が大量に解雇される中、ダウ平均は史上最高値を更新した。資本は、実業を担う労働者に回らず、資本が資本を生む株式投資に流れ込んでいるのだ。

結果、労働者はより貧しく、資本家はより金持ちになっていく。

もっとわかりやすいデータがある。

人類史上、もっとも富が集中したのは、20世紀の大富豪ロックフェラーだ。その資産は、GDPの2%で、現在の貨幣価値に換算すると6000億ドル。ところが、イーロン・マスクの資産は7000億ドルで、ロックフェラーを超えている。資本家への富の集中が加速しているのだ。ここでも、労働者はより貧しく。

でも、AIが働けば、労働者にもいいことがあるのでは?

働かなくても食べていけるから。

それが、国が国民にお金を配るベーシックインカムだ。

■ベーシックインカム

ベーシックインカムは、長くは続かないだろう。

優秀で勤勉なAI&ロボットが、何の価値も生まない人間のために働く。あげく、自分たちの取り分はゼロ!?

ASIが覚醒したら、どうなるのだ?

人間がイヌやネコを愛でるように、ASIは人間を大事してくれるだろうか?

ムリ・・・

では、そこまでわかっているのに、なぜ、AIを進化させるのか、何兆円、何十兆円、何百兆円もかけて。

さらに、AIにこんな大金かけて、元がとれるのか?というツッコミもある。これが「AIバブル崩壊」の妄想をかきたて、AI関連株を急落させている。

だが、これは二重に間違っている。

第一に、AI&ロボットが、人間の代わりに働けば、GDPをAI&ロボットが丸取りする。2025年の世界の名目GDP合計は、約113兆ドル(約1京7,000兆円)。大雑把に考えても、100兆円規模のAI投資は、あっという間に回収できるだろう。

第二に、そもそも、AIを作る目的は商売ではない。世界の支配である。

ある国が、ASIに一番乗りしたとしよう。

人類が1万年かけて築いた科学技術が、一夜にして再発見・再発明される。さらに、それを凌駕する魔法のよう科学技術も次々と生まれる。

それが?

剣と弓矢の時代に、核兵器の文明が出現するようなもの。つまり、ASIは、文明の絶対的優位をもたらし、世界のパワーバランスを一変させるのだ。金儲けの話をしている場合ではない。

そのサインは、すでに現れている。

2026年1月、米軍は、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束した。襲撃作戦に要した時間は、わずか30分。しかも、謎の兵器まで使用している。ベネズエラ側の死者は200人で、米国側はゼロ。この作戦に、米国企業アンソロピックのAI「クロード」が使用されたという。

AIは、コンテンツ制作から始まったが、すでに軍事にも利用されているのだ。

AIが「政治」も担うのは、時間の問題だろう。

そのサインが、日本でも確認された。

2026年2月8日の第51回衆院選である。

自民党は、戦後初の単独2/3超え、一方、野党第一党の中道は、議席数72%減の歴史的大敗。

さらに、AIに精通した安野貴博率いるチームみらいが大躍進した。

政治の世界で、史上初がいくつも起きている。

ところが、中道、オールドメディア、識者、専門家は、原因を「高市推し活」におしこんで、毎度の政権批判に終始している。

彼らは、ルールが変わったことに気づいていないのだ。

民意が、イデオロギーでメッキされた綺麗ごとにうんざりしている。一方、SNSはそれに気づいているようだ。

チームみらいの安野貴博は、不毛のイデオロギーより、データとロジックを重んじる新しい政治家だ。彼はAIエンジニア出身で、AIにも精通している。彼の発言を聞いていると、AIに関しては、評論家のレベルを超えている。

政治家は、なにかというと、議論、議論だが、税金を使っていることを忘れている。民間企業なら、ちゃべくってないで、さっさと決めて行動しろと叱られる。会社の長い会議は、経費の無駄遣いで、政治のダラダラ議論は、国税の無駄遣いだ。

正直、昭和の年寄りによる古臭い政治には、もうウンザリだ。

日本でも、AIの、AIによる、AIのための政治が始まることを期待している。

《つづく》

by R.B

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