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週刊スモールトーク (第385話) 高血圧を治す方法(2)~呪文で血圧を下げる~

カテゴリ : 社会

2017.12.31

高血圧を治す方法(2)~呪文で血圧を下げる~

■高血圧

若い頃からの高血圧・・・生活習慣改善では解決できなかった。

塩分を控え、毎日ウォーキングし、減量する・・・結果、2ヶ月後には改善がみられた。ところが、そこで打ち止め。1年経っても「90(最低血圧)ー140(最高血圧)」から下がらない。標準値は「85ー135」以下なので、いまだに高血圧だ。

とはいえ、塩分ゼロはムリだし、これ以上の運動は逆効果。激しい運動は血圧を上げるという。減量を続けるしかない。

ところが、担当の女医いわく、

「これ以上、体重落としても効果はないと思います」

打つ手なし?!

ただ、女医が最後につぶやいた言葉が気になった。

「原因は他にあるのかも・・・」

肉体ではなく心の問題?

そのとき、20年前のある出来事を思い出した。

ある日、知り合いの眼科医から、循環器内科の名医?を紹介されたのだ。最近、開業したばかりで、元国立大学の助教授だという。ワラをもつかむ思いでその医院に行くと、想像どおりだった。

くだんの元助教授・・・威厳に満ち、口がへの字に曲がって、気難しそう。話が固く、理屈っぽい。なんでもかんでも、因果関係に持ち込まないと気がすまないのだ。まぁ、しかし、医者はそれでないと困るのだが。

「どうされました?」

「血圧が高いんです」

診察が始まった。まずは「血圧」を測る。

「血圧」とは、血管にかかる血流の圧力だが、最高血圧と最低血圧がある。

心臓が収縮して血液を押し出すときの血圧が「最高血圧」。逆に、心臓が拡張して血液を引き戻すときの血圧が「最低血圧」。

一般に、「85(最低血圧)ー135(最高血圧)」以上が高血圧とされる。高血圧が続くと、血管が高圧にさらされ、損傷する。最悪、血管がプッツン・・・それが脳で起きれば脳梗塞、心臓なら心臓発作。どちらも、ただではすまない。

ここ20年、最低血圧は「95」前後、最高血圧は「145」前後。レッドカードに近いイエローカードだ。脳梗塞・心臓発作で死にたくない、そんなワラをつかむ思いで、元助教授に頼ったわけだ。

このときの血圧は「95ー145」だった。

「自分で測ると140なのですが・・・」

と言うと、元助教授は無機物を見るような目で、こう言った。

「測り方がまずいんですよ。正しい血圧は145です」

身もフタもない。元助教授はつづけて、

「両親は血圧高いですか?」

「はい」

すると、得意満面で、

「肥満していないのに、血圧が高いのは、遺伝の可能性が高いです。あなたの未来は両親と同じと考えてください。歳とともに、血圧は上がり、脳梗塞、心筋梗塞はまぬがれませんよ」

と脅された。

でも、両親ともに平均寿命を越えてピンピンしてますけど(現在)。

その後、ベッドに寝かされて、血圧を測ると、

「おー、なんと、120に下がりましたよ」

と、元助教授、大興奮。あげく「◎※%#高血圧症」という病名までつけてくれた(長ったらしいのでその場で忘れた)。なんでも、緊張すると極端に血圧があがる特殊な「高血圧症」なのだという。

そのとき、自分の正体に気づくべきだった・・・ストレスの自覚はなく、アグレッシブでイケイケ、でも、本当は常時テンパってる。子供の頃から眠りが浅いのもそのせいかもしれない。

というわけで、高血圧はメンタルが原因?

そして、最近、それを決定づけるような出来事があった。

父は、若い頃から高血圧だったが、平均寿命を超えてピンピンしている。きっと、高血圧でも健康で長生きする秘訣があるに違いない。そこで、父に相談すると、驚くべき答えが返ってきた。

「定年退職したら、いっぺんに血圧下がった。今は問題ナシ」

「はぁ!?!」

■呪文で血圧を下げる

この3つの出来事は、何を意味するのか?

わが家の血筋に限れば・・・高血圧の主因は、メンタル?

でも、それ以前に「働く」ことが問題なのかもしれない。とはいえ、現時点で「退職」はムリ、食べていけないから。

脳梗塞・心筋梗塞でコロリか、それとも餓死するか、究極の選択だ。シャレている場合ではない。

そこで、「退職」以外の「メンタル療法」を模索することにした。

まずは、父に相談。父は、ヨガや呼吸法など健康管理に余念がないから、何かヒントがあるかもしれない。

その父が勧めたのが「呼吸法」だった。血圧が下がるがどうかはさておき、リラックスできるというのだ。ただし、少し工夫が必要・・・

1.鼻から素早く息を吸って、口から細く長く吐く。

2.吸ったとき、胸ではなく、腹を膨らませる(腹式呼吸)。

やってみると、効果絶大だった。リラックスできるし、気分もスッキリ。ところが、血圧は「90ー140」のまま。若干下がることもあるが、誤差の範囲だ。

そこで、ヨガをやっている知り合いに相談した。彼女は、昔、心がグラグラだったが(心の病気)、ヨガで心が安定したという。健全なる精神は健全なる身体に宿る、のだろうか。

そんな彼女のアドバイスはシンプルだった。

「心の枠をはずしてください」

人間は、誰でも、心に枠がかかっているという。その枠をはずせば、心が開放されるというのだ。思いあたることがあったので、すぐに試してみた。すると「90ー135」あたりをウロウロ。効果は微妙・・・

とはいえ、心と血圧に因果関係がありそうだ。そこで、イメージトレーニングをいろいろ試してみた。その中で効果があったのは「身体の力を抜く」。ただし、深呼吸してリラックス、では不十分。本当に「身体の力を抜く」ことにならないから。リラックスしたつもりが、目に力が入っていたり、手を握りしめていたりする(意外に気づかない)。

というわけで、「身体の力を抜く」のベストメソッドは、

1.腹式呼吸

2.「意識」を脳から腹に下ろす

3.つぎに「意識」を大地の下まで下ろす

この2段階イメージトレーニングを繰り返すと、力が抜けていくのがわかる。やがて、意識が消滅し、「無」の境地へ・・・これが仏教の「涅槃(悟りの境地)」?

そんなわけない。

ここで、血圧を測ると、「87ー137」・・・誤差の範囲、高血圧にかわりはない。

■唇プルプル

だんだん、虚しさがこみ上げてきた。「リラックス」を意識すればするほど、コーフンして血圧があがる?

一体、何をやっているのだ?

「ふーっ、やっとれん」

口から舌を突き出して、力任せに「ぷーっ」と息を吐き出す。すると、唇がプルプル震えた。ドラマや映画でよくある「やっとれんパーフォーマンス」だ。

ところが、これが妙に気持ちがいい。そこで、何回かやると、不意にあくびがでた。しかも、睡魔をともなって。覚醒時にこんな経験、初めてだ。

どういうこと?

もしや・・・と思い、唇プルプルを3回やって血圧を測ると。

「78ー117」

はぁ!?!

しかも、再現性がきわめて高い。これまでの最高スコアは・・・

深呼吸で「150」の後、唇プルプル3回で「122」に。

一体、どうなっている?

推測の域をでないが、「唇プルプル」は脳に適度の振動を与える。「振動」が究極のリラックスをもたらすのかもしれない。

そういえば、今ストレッチポールにはまっているが、身体を左右に揺さぶると、とても気持ちがいい。

ひょっとして、血圧を下げるベストメソッドは「振動」?

ただし、「◎※%#高血圧症」の人に限るが。

「唇プルプル」はコスパがいい。手軽だし、おカネもかからないから。

ただし、電車の中でやらないこと。「この人痴漢です、キスしようとしました」と騒がれる可能性があるから。唇プルプルで、世間のさらし者になるのはイヤですよね。

というわけで、20年来の高血圧が「唇プルプル」で解決。なんともあっけない結末だった。

ところが、最近、新たな問題が発生。

血圧が下がり過ぎたのだ。ちなみに、今朝の血圧は、「69ー99」↓

血圧ネットで調べると、「60ー100」以下は「低血圧」なのだという。
低血圧は、循環する血液量が減って、細胞や臓器が破壊され、「ショック死」もありうる・・・マジか!

血圧を上げる方法を見つけないと・・・

by R.B

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