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スモールトーク雑記

■細川ガラシャの辞世の句 2012.01.01

ちりぬべき、時知りてこそ、世の中の、花も花なれ、人も人なれ~細川ガラシャ~

散りどきを心得てこそ、花は花の、人は人の価値がある、という意味。

明智光秀の娘、細川ガラシャが詠んだ辞世の句である。

細川ガラシャは、織田信長を弑逆した大罪人、明智光秀の娘として、そして、禁断のキリシタンとして、戦国の世を生き、カトリックの大罪「自殺」で、人生を終えた。

美人の誉れ高く、宣教師が驚嘆するほど、聡明な女性だったという。

細川ガラシャは、戦国武将、細川忠興に嫁いだが、関ヶ原の戦いで、敵の石田三成に人質に取られそうになり、自害して果てた。その時に詠んだのが、冒頭の句である。

響きの良い句だなぁ、ぐらいの印象だったのに、最近、魂を直撃された。

トイレで会長に、「うちのホームページ、デザイン会社にしては、ダサイなぁ。なんとかならんのか」とグチられた。

前から気になっていたので、「わかりました。リニューアルしましょう。予算30~100万円で外注します。ただ、素材は凝りたいので、社内のデザイナーを使います。それでいいですね」と軽請け合いした。

2012年、ウェブサイト(ホームページ)は曲がり角にある。ウェブサイトを記述する「HTML言語」が、「HTML4」から「HTML5」にバージョンアップしようとしているのだ。2012年3月には正式に勧告されるという。HTML5は次世代ウェブというべきもので、10年の一度の革命と言っていい。

1年前までは、アドビのFlashさえあれば、HTML5は不要だと思っていたが、Flashは、アップルに嫌われるし(iPhone、iPodTouch、iPadはFlash未対応)、グーグルもマイクロソフトもHTML5に力を移している。ひょっとすると、Flashが消えて、HTML5の時代が来るかもしれない。

そのHTML5のキモとなるのが、「JavaScript言語」だ。そこで、これを機に、JavaScript言語をマスターしようと思い立った。

じつは、僕は元プログラマー(今は雑用係)。悪名高いC++言語も苦にならないので、チョロイもんだ、と高をくくっていた。さっそく、参考書を買って、読み始めたのだが・・・

理解はできるが、脳にしみこまない。この違和感は何?

新入社員時代、Basic言語は、ウィスキーを飲みながら、一晩で覚えられたのに、なんで?!

若手プログラマーに確認したところ、「C++があのレベルなら、JavaScriptはゴミでしょ。歳のせいじゃないですか」

(この野郎、一番気にしていることを・・・)

顔色を読んだのか、プログラマーはそそくさと去っていった。歳で能力が落ちてたまるか。俺はいつだって、プログラマーに戻れるんだ。ホンドだぞ!

そのとき、1年前、イタリア語に挑戦したことを思い出した。学生時代、特技があって、2回音読すると、ほとんど記憶できた。おかげで、ドイツ語は全部「優」だったし、イタリア語なんて、チョロイも~ん

ところが・・・

TVでイタリア語講座を始めたが、文法が難しく感じる。覚えようとしても、覚えられない。しかも、何度やってもダメ!結局、2週間で挫折したが、覚えた単語は1つだけ・・・ジェラート(たしか、アイスクリーム)。悲しすぎる。

そのときは、イタリア語が悪いのだろう(意味がわからん)と、気にもとめなかったが、商売道具のプログラム言語も頭に入らなくなった。わー、わたしは誰、ここはどこ?という気分。

昔は、理解さえすれば、意識しなくても頭に入ったのに、その感覚が消失している。それどころか、ムリに記憶しようとしても、ゼンゼン頭に入らない。アルツハイマーか?

普段、偉そうにしている分、誰にも打ち明けられない。これまで、スタッフの前では、ハードでツッコミが入ると、「俺の本業はソフトなんだ」ソフトでツッコミが入ると、「俺は、元々、ハード屋なんだ、ガハハ」と、誤魔化してきたのに、今は、何をやってもダメ?

おわりだ、おしまいだ、でも、そんなはずはない。まだまだ、若いもんには負けん!

そのとき・・・

冒頭の句を思い出した。そうか、あの句は、「人生は起承転結」と言っているのだ。

初めがあって、転機があって、終わりが来る。これが、世の道理。森羅万象は、すべて時間軸の上にあり、それから逃れることはできない、それを心得てこそ、人は人なのだと。

お?一句浮かんだ・・・

身のほどを、わきまえてこそ、世の中の、花も花なれ、人も人なれ

by R.B

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