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スモールトーク雑記

■シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED」 2011.11.13

シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED」が、今年一杯で打ち切りと聞いたので、家族そろって観に行った。場所は、東京ディズニーシーすぐ近くの「シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京」。

シルク・ドゥ・ソレイユは、カナダで設立されたエンターテイメントブランドだが、常設公演は、アメリカ、マカオ、日本でしか観ることができない。しかも、演目はそれぞれ違うので、すべて、地球のオンリーワンショー。

シルク・ドゥ・ソレイユに興味をもったのは、シルク・ドゥ・ソレイユ「ZAIA」を観てから。今年6月に、マカオにカジノの展示会があり、その見学のため、マカオに出張した。たまたま、宿泊したヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテルにシルク・ドゥ・ソレイユ「ZAIA」の常設公演があったので、ついでに観たのである。

ところが・・・シルク・ドゥ・ソレイユ「ZAIA」は素晴らしかった。

今までやってきた仕事(ゲーム・映像制作)は、何だったんだろう、全部「まがいもの」だったのでは、と思ったほど。本物のエンターテインメントを見せつけられたような気がした。

シルク・ドゥ・ソレイユ「ZAIA」は、・人間離れした肉体パーフォーマンス(力業・軽業)・息をのむ空中パーフォーマンス(観客席の上を高速で滑空)・ヴィヴィッドな衣装と素晴らしい照明・格調高いオペラ

しかも、それぞれが最上のクオリティ。特に、力業・空中パーフォーマンスは、あまりに人間離れしていて、わが目を疑った。しかも、命綱やネットがないシーンもあった。たまたま、忘れた?落ちたら死ぬぞ・・・信じられない。まさに、シルク・ドゥ・ソレイユ(太陽のサーカス)の名にふさわしい、至高のサーカスだった。

「ZAIA」を観て以来、シルク・ドゥ・ソレイユのファンになり、「ZED」も観ようと思い立ったわけだ。家族に、その素晴らしさを熱く語り(まだ観ていないのに)、さんざん、期待をもたせて、いざ、会場へ。

ところが・・・

シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED」は、いまいちだった。こぢんまり、まとまっていて、いかにも、日本的。特に、肉体パーフォーマンス(力業)が、「ZAIA」に比べ、ひどく見劣りした。プロとアマの差と言っていい。

それに、「ZED」の天井の高さは、「ZAIA」の半分ほどなので、空中乱舞のパーフォーマンスの迫力が違う。天井が高いほど、振り子が長くなるので、飛行の距離もスピードも段違いなのだ。

衣装も音楽も、ZAIAが上。しかも、ZEDは命綱とネットは万全で、そのぶん、ハラハラドキドキしない。安全第一、さすがは日本。そのせいか、空中ブランコは3回も落下していた。

ZAIAの空中ブランコもネットはあったが、1回も落ちなかった(たまたまかもしれないが)。ZEDで良かったのは、全員が勢ぞろいするフィナーレ、こぢんまりまとまって、綺麗だった。

それでも、家族みんなが感動しているので、ケチをつけるのはやめた。ZEDとZAIAを比べて、批評してみたところで、誰も喜ばない。知ったかぶりして・・・と思われるのがおち。ということで、みんな楽しければ、それでいいじゃん、しかり。

ただ、こんなところでも、日本が中国(マカオ)に負けた気がして、ガッカリだった。しかも、シルク・ドゥ・ソレイユは日本から撤退するという。開演以来、ずっと赤字だったそうだ。満席だったのに・・・日本は人件費が高いせいだろうか?

それにしても、シルク・ドゥ・ソレイユは、演目によって、ずいぶん差があるようだ。そう考えると、本場ラスベガスのシルク・ドゥ・ソレイユは、さぞかし、凄いんだろうなぁ。本当に空を飛んだりして。一度観てみたい気もするけど、家族でいくとなると、200万円!そんなカネどこにある?

by R.B

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