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スモールトーク雑記

■25年ぶりの大雪 2011.02.06

金沢は記録的な大雪となった。

窓の外は銀世界、スキー場が僕を呼んでいる、とココロが騒ぐ・・・

ところが、外に出て仰天した。道がない!

明日は会社だし、渋滞は必至だし、ゲンナリ。とにかく、明日は2時間早く出よう。

庭を見ると、オリーブが雪に埋もれている。高さ1m70ほどの小さな木で、7年かけて大切に育てている。

オリーブは、地中海地方原産のモクセイ科の植物である。なので、潮風と乾燥と温暖を好む。日本には、明治時代に導入されたが、栽培に成功したのは小豆島だけ。今でも、栽培されているのは、小豆島と岡山県の牛窓だけ(日本で)。こんな気難しい木を、家の庭で育てているわけだ。

さっそく、枝葉から雪を払い落とし、根元の雪をどけてやった。オリーブの木は1000年生きる。きっと、僕の子孫が滅んでも、生き続けることだろう。そんな思いで大切に育てている。

夜になると、さらに冷え込んだので、寝る前に、寝室の冷暖房機を入れる。

仕事を終え、寝室へ急ぐ。う~、さぶ~、でも、今頃はポカポカ、ところが・・・

戸を開けた途端、冷気が漂っている。ありゃ、冷房と間違えたか?

ところが、何をどうしても、冷風しか出てこない。くそっ、こんな日に故障かよ!

翌日、ひいきにしている電気屋を呼ぶと、室外機が壊れているという。9年経っているので買い換えた方がお得ですよ、と上目づかいに迫るので、それにのったら、後で、24万5000円の請求書が来た。おいおい。

話はもどる。一夜明けて、朝7時、僕は会社に向け車を走らせていた。朝早いのに、もう大渋滞。会社に着くまで、1時間もかかった(いつもは30分)。駐車場をみると、積雪は50センチを超えている。まともな駐車はムリ。

そこで、車を加速して、頭から一気に突っ込む。中途半端に出たり入ったりしていると、タイヤが深みにはまり、身動きがとれなくなる。

つぎに、突っ込んだ車の横を除雪し、1台分のスペースを確保する。その後、一旦、車を道路に出し、空けたスペースに車を入れる。これが一番早い。

ところが、最初に突っ込んだとき、勢いあまって、ストッパーを乗り越えてしまった。バックしても、ストッパーが邪魔して、タイヤが空回りしている。路面が凍り付いているからだ。スコップでほじくっても、焼け石に水。

そこで、会社に入り、湯沸かし器で熱湯を出そうとしたが、冷たい水しか出ない。寒い日はお湯はムリ?!一体どんな湯沸かし器や。

しかたがないので、ポットで湯を沸かし、タイヤの下にぶちまけた。これで問題解決。ヤレヤレ、寒いはずなのに、身体は汗をかいている。

なんやかんやで、机についたのは9時過ぎ。10時になると、社員がパラパラ出社してくる。駐車場に入れないので、道路に車を止めて、駐車場の除雪をしている。そこに、社員が次々出社し、道路は車で一杯。悲惨・・・結局、全員が仕事についたのは、11時過ぎだった。

金沢には、「金沢時間」という言葉がある。約束の時間に必ず10分遅れて来ること。だが、この日の「金沢時間」は、10分遅れどころではなかった。雪が降れば、渋滞するのはあたりまえ。しかも、前日には分かっている。2時間早く出ればすむのに、なぜこんな簡単なことができないのか?

きっと、「大雪→渋滞→遅れて当然」それに、みんな遅刻するわけだし、仕事はちゃんとやってるし、それくらいイイじゃん。だが、僕はこういう発想が大嫌いだ。いい大人なんだから、やるべきことやったら?

人間は誰でもミスを犯す。だから、何でもかんでも責めるつもりはない。心臓発作で遅刻しても、責める人はいないだろう。要は、不可抗力か否か。もちろん、「雪で遅刻」は不可抗力ではない。

というわけで、今年の金沢は大雪である。雪だけでなく、気温も低い。金沢地方気象台によれば、金沢の1月の平均気温は、去年が4.4度、その前年が4.0度、平均すると3.9度らしい。ところが、今年はなんと1.9度。1度台は25年ぶりだという。

ところが、記録に残る最低気温は1945年の0.0度。ん~、数字を見るだけで寒くなる。さすがに、まだ生まれてなかったが、1981年の「五六豪雪」は覚えている。こちらも記録的な大雪だった。記録によれば、町中でも、1.5m~2mの積雪だったらしい。一方、僕の記憶によれば、田舎の道は、雪で数十センチも盛り上がり、人間とウサギしか通れなかった。

しかし、地球は奥が深い。上には上があるのだ。北極圏に近いロシアのオイミャコン村は、1月の最低平均気温は-49.8度。さらに、瞬間最低気温は-71.2度!ウィルスでさえ死滅するという。どんな寒さや?

でもメリットもある。恐怖のパンデミック(感染症の世界流行)が起こったら、オイミャコン村に逃げ込めばいいわけだ。ウィルスも死ぬそうだから、人が住める唯一の安全地帯というわけ。ということで、オイミャコン村に土地買っとこうかな。どうせ、二束三文だろうし(ロシアは私有地大丈夫?)。

だけど、-50度!ウィルスより、こっちが先に死んだりして・・・シャレにならん。

by R.B

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