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スモールトーク雑記

■新型コロナ・止まらない感染爆発 2020.04.25

日本の感染爆発が止まらない。

そのせいか、おかしなことばかりおこる。

まずは、シャープのマスク。

家電メーカーのシャープが、自社製マスクをウェブサイトで売り出したところ、初日で販売中止。アクセスが殺到し、サイトがダウンしたのだ。この時期、あんな予告をし、マスクをネット販売すれば、こうなるのはあたりまえ。一体何を考えているのだ。

たぶん、こう考えたのだろう。

マスクが不足 → マスクを製造・販売 → 会社のPR・商売繁盛

ところが、実際におきたのは・・・

マスクが不足 → マスクを製造・販売 → サイトがダウン・販売中止

二手先も読めていない。

いや違うぞ、社会貢献のつもりだったのでは?

それはない。

シャープのマスクは、ピンクのハートがプリントされたオシャレな箱入り。しかも、1日3000箱の限定販売。ケースで商品を差別化し、限定販売でレアさもアピール。もし、社会貢献が目的なら、一刻もはやく、たくさんの人に届けるべく、質素なビニール袋に詰め込んで、片っ端から出荷するはず。少なくとも、容れ物に凝ることはないだろう。そもそも、本当に社会貢献なら、医療機関に無料配布でしょ。

というわけで、営利目的。

民間企業が、営利を求めて何が悪い!

そうですね。でも、お騒がせしただけで、何も得ていないのでは?

その後、シャープは先着順から抽選方式に切り替えて、販売を再開するという。これにはビックリだ。サイトがダウンしたのは、先着か抽選かの問題ではない。サイトの能力の問題なのだ。この会社のドタバタ、スッタモンダをみていると、歯がゆくなる。もっとやりようがあるのに。この時期、マスクを製造・販売することは悪いことではないのだから。

この件で、おかしなことがもう一つ。

家電メーカーでさえ作れるマスクが、なぜ不足するのか?

未曾有の大不況で、労働力もスペース(事務所、ホテル、東京オリンピックの施設)もありあまっている。国や企業が、この潤沢なリソースを使って、マスクや防護服を作ればいいのに、その気配はない。絶対的に不足しているのだから、完全なものである必要はない。ガンガン作って、片っ端から医療施設に送ればいいのだ。使い物にならなければ捨てればいい。ないよりマシだから。非常事態なのだから、これくらいのスピード感をもってやるべきだろう。

ではなぜ、国や企業はやらないのか?

面倒くさいか、何か都合の悪いことがあるのだろう。マスクや防護服はおうちで作る人もいるのだから、物理的にムリとは思えない。非常事態なのだから、とにかくやる、という発想がない。毎度の日本の緊張感のなさが露呈したわけだ。

ということで・・・この国は、本当にパンデミックを乗り切る気はあるのだうか?

国民が一丸となって・・・舌先三寸、口ばっかりじゃん。

さらに、「一律10万円給付」もおかしな話だ。というか、この話は初めからおかしかった。

一旦、「減収世帯に30万円給付」と決定したのに、党内の抗争で「一律10万円給付」に一転。今は非常時なので、朝令暮改は責められないが、問題は「給付」の目的。

困窮した世帯を救うのか、経済効果を狙うのか、国民の気持ちを明るくするのか?

目的がはっきりしないから、迷走してあたりまえ。

「30万円給付」は収入が激減した世帯限定。約1300万世帯が対象で、総額4兆円也。一方、「10万円給付」は国民全員が対象で、総額12兆円也。4兆円より12兆円の方が、政府がんばってます!がアピールできる?

この場によんで、さすがにそれはないだろう(たぶん)。

では、「30万円給付」より「10万円給付」の方が喜ぶ人が多いから?

それはありうる。であれば、悪名高いローマ帝国の「パンとサーカス」ではないか、とツッコミが入りそうだが、それは違う。ローマのパンとサーカスは、皇帝が市民に向けた、底の浅いご機嫌取り。一方、今回の給付は、国民の命がかかっている。狙いの根本が違うわけだ。

とはいえ、12兆円の国税を使うのだから、目的を明確にしないと納税者は納得しない。ただし、収入が激減したり、失職したり、蓄えがない人は、悠長なことは言っていられない。すぐに食うや食わずになるから。

さらに、アルバイトで生計を立てている学生はどうするのだ。大学を中退して働くしかない?

ところが、それもままならない。未曾有の大不況で、どの会社も、採用を凍結するか様子見を決め込んでいるから。

若い世代が希望をもてない国は間違っている。国に未来がないからだ。だから、もう十分生きた老獪な政治家や企業家は、若い世代のために身を削るべきだろう。大学と高校の学費を免除し、無利子で、あるとき払いの奨学金を拡大するとか。古今東西、私費で国に尽くしたトップリーダーは珍しくない。

では、「30万円給付」より「10万円給付」どっちがいい?

その前に・・・国家の最高機関「政府」がやるべき最優先事項がある。

労働人口を減らさないこと。

さもないと、国が崩壊するから。

冷静に考えてみよう。

新型コロナの感染がどんどん拡大し、働く人がいなくなったら?

生産と物流が止まり、モノが消える。食料品や生活必需品だけではない。行政、医療、警察、消防、電気、水道、あらゆるサービスが停止する。今回のコロナショックを、1929年の世界恐慌、2008年のリーマンショックとくらべる向きもあるが、根本が違う。

世界恐慌とリーマンショックが直撃したのは「マネー」のみ。ところが、今回のパンデミックは、文明の活動主体「人間」を直撃している。早い話、人がハエのように死んでいるのだ(2020年4月25日現在、世界で20万人)。

というわけで、給付も大事だが、政府は国の最高機関、もっと優先してやるべきことがある。

労働力を減らさないこと。そのために、感染拡大を断固阻止すること。じつは、そんな難しいことではない。1ヶ月限定で、戒厳令を敷けばいいのだ。行政、マスメディア、警察、消防など一部をのぞいて、活動と外出は全面禁止。ルールを破る者は留置場に直行。その間、感染者をあぶり出し、隔離すれば、感染拡大は防げるだろう。

戒厳令なんて、法的にムリ!

これまで、さんざん「超法規」をやっておきながら、それはないだろう。責任をとる覚悟ができていない証拠。

責任をとらない、腹をくくらないトップリーダーって、一体何?

ゴム製のライオン。

その前に、今の政権には大きな問題がある。

政府と専門家会議のやっていることは、「労働力を減らさない」の真逆。しかも、やることなすことすべて、遅くて手ぬるい。

まず、「検査を制限する」が裏目にでている。

検査して陽性とわかっても、治療法がないから意味がないとか、訳のわからない屁理屈つけて、検査を阻止してきた結果がこれだ。本気で言っていたとすれば、オツム弱すぎ。

だってそうではないか。

検査をするのは、治療するためだけではない。感染者を識別し、隔離し、感染拡大を防ぐため。さらに重要なのは、正確な感染者数を把握すること。感染者の数によって、政策が異なるからだ。

2月29日に検査をしたくない日本の題目で、「日本の隠れ感染者数は、2,000~10,000人ぐらいだろう。それを、検査をしぶって、228人にみせかけているのだから、後々、大問題になる」と書いたが、その2ヶ月後、この有様。現在(4月25日)の感染者数は1万2,368人に達し、感染者の数は増えるばかり。ただし、NY州の抗体検査の結果を日本にあてはめると、現在の感染者数は50~100万人の可能性もある。

では、2月29日時点で、実際の感染者が10,000人だったのに、228人の対応策をとったら、何がおきるか?

現実におきたことなので、わかりやすい。非常事態宣言は出なかったので、人々は外出し、街は新型コロナウィルスのボーナスステージ。ところが、検査数が少ないから、真の感染者数が表に出ない。そこで、みんな安心して、ガンガン濃厚接触。その結果が、今の感染爆発なのだ。感染症の専門家でなくてもわかる、あからさまな因果関係。愚か、としか言いようがない。

さらに、コトバの響きはいかめしいが、力のない「非常事態宣言」。「お願いだから自粛してチョーダイ」で罰則ナシ。

ゴム製のライオンか?(2度目です)

あげく、非常事態宣言の発令そのものが遅れる始末。

だから、国民は政府をなめている。「ワタシタチ関係ないもんね」で、居酒屋、クラブ、キャバクラ、パチンコ、花見、潮干狩りで大にぎわい。場所によっては、非常事態宣言の前と変わらない人出だという。「日本人はコロナ耐性をもつ、新人類か?」と皮肉りたくなる。

一方、中国はやるべきことをやっている。強権発動で「国益>>個々の都合」を徹底し、感染拡大を防いでいる。そのため、一部不幸な人も出るだろうが、総体として利するのは間違いない。欧米も「国益>個々の都合」でギリギリ頑張っている。一方、日本は?

「個々の都合>>国益」で、すべてお願いモード。当然の結果として、感染拡大が止まる気配はない。

つまりこういうこと。

日本は、検査を制限したため、自覚のない陽性者が、どんどん街にでる。罰則がないから、外出制限などどこ吹く風、あちらこちらで、濃厚接触、それ密ですよ、密だってば!

もう遅い・・・

このままでは、国の隅々まで新型コロナが拡散し、みんな感染して、死ぬ人は死んで、自然収束を待つしかない。案外、政府もそれを望んでいるのかしれない。弱者や老人が死んでくれれば、年金も健康保険も節約できるから。ただし、自分も若くないことをお忘れなく。

国民の6割~9割が感染し、集団免疫を獲得すれば、パンデミックが収束するという説がある。たしかに、14世紀のペストも、20世紀初頭のスペイン風邪も収束した。だから、いつかは収束するとみんな信じている。

でも、本当にそうだろうか?

ウィルス学が専門の東北大学の押谷教授はこう言っている。

「今回の感染症は人類が経験したことのない、まったく新しいタイプの呼吸器ウイルスによる感染症だ」

たとえば、新型コロナは、無症状でも感染するので、防ぎようがない。また、一度陰性になった後も、陽性に戻ることがあるので、なかなか完治しない。これで、本当に「終息」するのだろうか。

さらに、新型コロナがHIVのように免疫を破壊するウィルスだったら?

どうやってワクチンを作るのだろう。

現在、世界中の人々はこう信じている。いずれ自然収束するか、ワクチンが完成して根絶されるか。今の状況がニューノーマルになるとは考えないわけだ。

どちらが正しいか精査する必要はない。時が来るまで、誰にもわからないし、問題解決にならないから。というわけで、今、やるべきことは一つ。最大損失を見積もり、人類にとって致命的なシナリオに備える。それしかないだろう。

アメリカ合衆国建国の大功労者ベンジャミン・フランクリンはこう言っている。

「最悪を想定せよ、さもないと、本当に最悪がおこる」 

《つづく》

by R.B

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