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スモールトーク雑記

■レッドオーシャンとブルーオーシャン 2018.04.01

ビジネスの世界では、日々、新語が生まれている。

それに眉をひそめているのが、年季の入ったビジネスマンだ。理由はカンタン、ぜんぶ英語だから。

「なにかっこつけてんだ、日本人なら日本語使えよ」

というわけだ。一方、若い人たちは、

「気に入らないなら、さっさと辞めたら、いてくれと頼んだおぼえはないよ」

ロクにパソコンも使えないのに、高い給料とって、口だけで仕事をしている、と苦々しく思っている。

もちろん、経営側は「若い世代」の味方だ。

最近、アラフィフの知人が、どんどん新設の部署に送り込まれている。「作る」でも「売る」でもない、怪しい管理部門だ。ファイナル・カウントダウンが始まっているのだが、それに気づかない人もいる。

「新しい部署をつくってもらって、おれは期待されている。頑張るぞ!」

哀しい・・・

もし、相手が役員なら、こんな手のこんだことはしない。2年更新の任期がきれたら、そのまま失職だ。

もっと哀しい・・・

話を「新語」にもどそう。

数年前から、「金儲け」という言葉を使わなくなった。

たとえば、アイデアはいいけど「マネタイズ」が難しいね・・・「金儲け」より「マネタイズ」の方が聞こえがいいのだろう。

ところが、昨年から「メイクマネー」の方が使われる。意味は同じだが、ニュアンスとしては、まんま「金儲け」ではなく、「アイデア・技術をおカネに換える」に近い。

最近は、「オンスケ」もよく使われる。

今回はオンスケだね・・・オンスケジュール、つまり予定どおり進んでいること。「予定どおり」より「オンスケ」の方がカッコいいし、仕事をしている気になれるのだろう。

ということで、日本人は日本語より英語が好む傾向にある。

SF映画は、日本語より英語が似合うが、ビジネスも同じなのだろう。

ということで、アラフィフ諸氏、バンバン新語を使おう。言葉だけ若づくりじゃん、と揶揄されようが、気にしない気にしない。どうせ定年まであと✕✕年、逃げ切り態勢なんだから、後は野となれ山となれ(だから嫌われる)。

それはさておき、最近、気に入っている新語がある。

「レッドーオーシャン」と「ブルーオーシャン」だ。

「レッドーオーシャン」とは、ライバルひしめく自由競争の世界。血で血を洗う熾烈な戦いで、海は真っ赤にそまっている・・・だから、レッドオーシャン。

一方、「ブルーオーシャン」は競争相手がいない世界だ。バトルがなく、血が一滴も流れないから、海は真蒼・・・ナンバー・ワンではなく、オンリー・ワンの市場だ。

じゃあ、みんなブルーオーシャンに行けばいいのに。

話はそうカンタンではない。

競争相手がいないのは、魚が一匹もいないから・・・

意味ないじゃん!

ところが、ブルーオーシャンで成功している企業もある。

たとえば、こう考えたらどうだろう。

魚が一匹もいないブルーオーシャンで、目に見えないプランクトンを採集して、食糧を作れたら・・・競争相手が一人もいない海で、獲物を丸取り。

創意工夫が大事?

身もフタもない結末だが、話はそこではない。

ブルーオーシャン・・・なんと響きのいい言葉だろう。

でも、レッドオーシャンの方がもっといい。

広大無辺の海上で血で血を洗う戦い・・・本当は死屍累々なのに、そんな生々しい現実を感じさせない。真紅にきらめく、美しく壮大な海だ。

だけど・・・自分の主戦場にはしたくない。

by R.B

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